トイレが近い!まさかこれって膀胱炎?
更新日:2016/12/15
膀胱炎の症状と基礎知識
トイレが近く、1日に何度もトイレに行きたくなる場合は、膀胱炎などの病気の可能性があります。そのほかに過活動膀胱、多尿、残尿、多飲などでも頻尿(ひんにょう)になります。これらの病気について、ドクターの監修のもと説明します。
この記事の監修ドクター
■一日10回以上トイレに行きたくなる「頻尿」(ひんにょう)
本来一日の尿の量や回数は人によって違いますし、その日の飲み物の量によって変わります。けれど、ビールやお茶などの水分を特に多くとったわけでもないのに、一日に何度も尿意をもよおし、トイレに行きたくなることを「頻尿」といいます。一日に8回以上、寝ている間にも1回以上、一日合計10回以上トイレに行きたくなるときは、「頻尿」と考えられます。
生活を改善すればよくなることもありますが、原因がわからないときは、泌尿器科で検査することをおすすめします。
■頻尿の原因は膀胱炎だけじゃない
昼夜を問わずトイレに行きたくなる頻尿の原因についてみていきましょう。原因は男女で異なることもあります。
・過活動膀胱
膀胱に尿が少ししかたまっていないのに、急に膀胱が収縮して、おしっこが我慢できなくなる病気です。脳卒中やパーキンソン病、前立腺肥大症などの病気によって、膀胱のコントロールがうまくできなくなって起こるケースと、老化現象で起こるケース、原因がわからないケースがあります。頻尿の人は、1回に出るおしっこの量は少ないのですが、尿意が急に来るので、間に合わずに尿がもれてしまうこともあります(切迫性尿失禁)。また、40代以上の女性では、くしゃみをしたときなどに尿がもれてしまうこともあります(腹圧性失禁)。これは、出産や加齢で膀胱や尿道を支える骨盤底筋という筋肉がのびてしまい、尿意をコントロールできなくなって起こる症状です。
・残尿
排尿後にも膀胱の中に尿が残ることです。一般に、おしっこをした後でも尿は膀胱内に数mL~20mL残っていますが、50mL以上残っているときに、残尿といいます。原因は神経因性膀胱などの排尿障害や薬の副作用などがあります。実際には残尿がないのに残尿感だけを感じることもあります。
・多尿
尿の量が多いこと。コーヒーやお茶など、利尿作用のある飲み物を飲んだとき、高血圧の薬を飲んだとき、糖尿病や腎臓の機能低下などが原因として考えられます。
脳腫瘍による抗利尿ホルモンの分泌異常の場合もあります。
・心因性の頻尿
大事な会議やプレゼン、試験やデートなど、大きなイベントの前に緊張して、トイレに行きたくなる経験は誰にでもあります。普通は1回限りの症状ですが、ストレスや緊張の続く生活で、心理的に不安定になると、頻尿で日常生活に影響が出てしまうこともあります。
・夜間頻尿
夜間だけ何度もトイレに行きたくて起きてしまうことを「夜間頻尿」といいます。これは睡眠障害が原因のこともあります。
・その他の原因
尿路感染や尿路の炎症によるもの。腎臓から尿道の出口までの通り道のことを尿路といい、そのどこかに細菌が入り込んで増加し、炎症を起こしているとき、排尿に支障が出てきます。
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