年齢による勃起不全

更新日:2016/12/09

勃起不全の原因・症状

加齢にともない勃起不全になる割合が高くなるのはなぜなのでしょうか?また、歳をとると「勃起不全になっても仕方がない」と諦めがちですが、本当にそうなのでしょうか?勃起不全と加齢の関連性について解説します。

勃起

年をとれば誰でも勃起不全になる?

勃起不全の患者は、現在日本に1130万人いると言われており、40代男性の20%、50代男性の40%、60代男性の60%が勃起不全であると推測されています。このように、年齢を重ねるほど勃起不全の罹患率が増えるのには、加齢に加えて糖尿病や高血圧、高脂血症などの生活習慣病が深く影響しています。なぜならば、これらの生活習慣病は、動脈硬化につながるからです。

勃起は、ペニスに流入した動脈が、陰茎海綿体の静脈洞に流れ込み血液がうっ血して起こります。そのため、動脈硬化などの血管障害で血流が悪くなると、勃起が困難になるのです。

また、年齢が上がるに連れて男性ホルモンの分泌が少なくなることも、勃起不全を招く要因になります。男性ホルモンの「テストステロン」には、勃起の際にペニスの血管を拡張させて血流をよくする「一酸化窒素」を供給する作用があるためです。

ED治療に年齢制限はない

中高年になると、勃起不全になっても「歳だから仕方ない」と諦めてしまう人が多いかもしれません。しかし、勃起不全の治療薬は、医師の指導にしたがって服用すれば年齢の高い人でも十分に効果が期待できるものです。

勃起不全の治療で使われるバイアグラなどの治療薬は、正式には「PDE5阻害薬」と言います。これは、勃起の際にペニスに血液が流入するのを邪魔する「PDE5」という酵素を阻害する薬ですが、PDE5阻害薬の働きは勃起を正常化させることだけではありません。血管を拡張させて血流をよくしたり、血管の健康を保ったりする一酸化窒素そのものを増やす働きもあるのです。そのため、PDE5阻害薬を利用することは、他の生活習慣病の改善にもつながります。

いくつになっても、健康的に勃起ができるということは、男性にとって大きな自信や生活のハリにつながります。勃起不全の治療に年齢制限はないので、歳だからと諦めずに、治療を受けることをオススメします。