中折れは40代からが注意

更新日:2016/12/09

勃起不全の原因・症状

中高年男性のなかには、性行為の途中でペニスが萎えてしまう「中折れ」を経験している人が多いと言われていますが、一体どうしてなのでしょうか?ドクター監修のもと、中高年に「中折れ」が多い理由について解説します。

40代

中折れは中高年に多い

性行為の途中でペニスが萎えてしまう「中折れ」は、中高年男性に多いと言われています。製薬会社が行った調査によると、40代で6割、50代で7割、さらに70代になると8割もの人が中折れなどによって性行為がうまくいかなかった経験があると回答しているそうです。

性的な刺激を受けて脳が興奮すると、その興奮はペニス神経に届きます。すると、神経の末端から海綿体への血液の流入を促す「一酸化窒素」が放出され、ペニスの動脈が拡がり、大量の血液が海綿体に流れ込むことで勃起が起こります。ある程度ペニスに血液が流入すると、海綿体の静脈は圧迫されて塞がります。これにより、血液の流出が防がれ、勃起が維持されるのです。

しかし、一酸化窒素は男性ホルモンによって供給されるので、年齢と共に男性ホルモンの分泌量が低下すると、一酸化窒素も減ってしまいます。これにより、性行為の途中で一旦勃起が萎えてしまうと、再び勃起するのが困難になるのです。また、若いころなら少しの性的刺激でも興奮が戻りますが、中高年になるとそうはいきません。こういったことも、中折れを増やす要因になっているようです。

中高年に中折れが増える理由

このように、40歳以上の中高年に中折れが多いのには、男性ホルモンが大きく関係していることがわかります。男性ホルモンの分泌量は、20代をピークに、加齢と共に減少します。男性ホルモンの分泌量が低下してホルモンバランスが乱れると、男性でも更年期障害になりますが、勃起不全は男性の更年期障害の代表的な症状の1つでもあります。

また、中高年になると生活習慣病にかかりやすくなりますが、これも40歳以上に中折れが多い理由となります。糖尿病や高血圧、高脂血症などの生活習慣病は動脈硬化を引き起こしますが、ペニスを通る動脈の硬化が進むと、中折れなどの勃起不全が起こりやすくなるのです。

動脈硬化の症状は、身体の中でも1番細いペニスの動脈にまず現れると言われています。放っておけば、いずれは脳や心臓の血管にも症状が派生する可能性があるため、健康のためにも、中折れの症状が現れたら見過ごさずにきちんと治療を受けましょう。