朝立ちと健康状態の関係
更新日:2016/12/09
勃起不全の原因・症状
「夜間陰茎勃起現象(朝立ち)」は、健康な男性であれば誰にでも起こる生理現象なので、逆にそれが全くないということは、健康状態になんらかの異常がある可能性が考えられます。朝立ちがないときに考えられる2つの健康問題について紹介します。
この記事の監修ドクター
朝立ちは健康のバロメーター
勃起には、レム睡眠時に特定の神経が刺激されて起こる「夜間陰茎勃起現象」というものがあります。レム睡眠とは、身体は眠っているけれど脳は活発に動いている浅い眠りのことで、一般的に、人はこのレム睡眠時に目覚めることが多いと言われています。そのため、目覚める前の最後のレム睡眠時に起こった夜間陰茎勃起現象が目覚めるときまで続いていると、「朝立ち」になるのです。
睡眠中の勃起は、性的刺激に関係なく起こる生理現象なので、健康な男性であれば誰にでも起こります。ですから、逆に朝立ちが全くないということは、健康状態になんらかの問題があることが考えられます。
男性ホルモンの低下
朝立ちがないことから考えられる健康上の問題の1つは、男性ホルモンである「テストステロン」の分泌量が大幅に低下しているということです。勃起は、陰茎海綿体の動脈が拡がって血液が流れ込み、ペニスに血液が充満することで起こりますが、このときに血管の拡張や血液の導入を促進しているのは「一酸化窒素」という物質です。
テストステロンには、一酸化窒素を増やして血管の機能を正常に保つ働きがあるため、テストステロンが減ると勃起が起きにくくなってしまうのです。中高年でテストステロンが大幅に減少している場合は、更年期障害の可能性もあります。
血管障害
朝立ちがなくなるもう1つの原因として考えられるのは、血管や血流に問題があることです。体内にはたくさんの動脈が張り巡らされていますが、男性の身体の中でもっとも細い動脈は、ペニスの動脈です。なんでも、脳の動脈の太さは5~7mm程度、心臓の動脈は3~4mm程度ですが、ペニスの血管はさらに細く、わずか1~2mmほどしかないのだそうです。
勃起には血流が大きく関わっているため、動脈硬化などの血管障害があると、当然、勃起は困難になります。また、血管障害は細い血管から現れるため、放っておくと、いずれは脳や心臓の血管にも症状が派生する可能性があります。
心筋梗塞や脳卒中で倒れる人の多くは、3~4年前から朝立ちがなくなっていたり、勃起不全になったりしている可能性があると報告している医師もいます。朝立ちが全くみられない場合は、「たかが朝立ち」と軽く考えず、医師に相談することをオススメします。
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