朝立ちとEDの関係とは
更新日:2016/12/09
勃起不全の原因・症状
朝立ちがないと「勃起不全ではないか」と思う人もいるようですが、必ずしもそうとは限りません。朝立ち(夜間陰茎勃起現象)が減少する原因を、勃起不全とは無関係のケースと勃起不全に関係するケースとに分けて紹介します。
この記事の監修ドクター
朝立ちがないと勃起不全?
朝起きたときに勃起していることを「朝立ち」といいますが、実際には、勃起は睡眠中に何度も繰り返されています。これは「夜間陰茎勃起現象」という生理現象で、睡眠中に交互に繰り返される「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」のうち、眠りの浅いレム睡眠のときに起こります。
この勃起現象の最後の1回が起床時まで持続しているのが朝立ちなので、朝立ちが見られなくても寝ている間には勃起している可能性があります。ですから、朝立ちの有無だけでは、勃起不全かどうかの判断はできないのです。
朝立ちする可能性は、レム睡眠の時間が長く、回数が多いほど高くなります。レム睡眠の割合は、思春期のときは全睡眠時間の30%強を占めますが、それをピークに少しずつ減少し、60~70歳代になると、全睡眠時間の20%程度にまで落ちるとされています。すると、夜間陰茎勃起現象の時間も短縮され、朝立ちも減少していきます。
しかし、加齢に伴う睡眠の質の変化による朝立ちの減少は、直接的には勃起不全とは関係がありません。また、睡眠障害や不眠症などの症状がある場合も夜間陰茎勃起現象は減少しますが、この場合も、勃起不全との関係は直接的にはありません。
朝立ちの有無から推測できる勃起不全
ただし、睡眠の質の低下や睡眠障害がないにも関わらず夜間陰茎勃起現象が減っている場合は、「器質性勃起不全」の予兆と考えられます。器質性勃起不全とは、身体になんらかの異常や障害があることにより起こる勃起不全です。
その要因には、糖尿病による性末梢神経障害、糖尿病、高血圧、高脂血症などによる動脈硬化、男性ホルモンの分泌量低下(更年期障害)、外傷などによるペニスの異常などがあげられます。
また、朝立ちはきちんとあるのに、性行為のときには勃起しなかったり、途中で萎えてしまったりする場合は、「心因性勃起障害」の可能性が高いです。心因性勃起障害とは、心理的な影響によって誘発される勃起障害のことです。この場合は、ストレスやパートナーとの気持ちのズレ、過度な緊張、性行為に失敗することへの不安など、さまざまな要因が考えられます。
しかし、どちらのケースの勃起障害も、治療を受ければ回復する可能性が十分にあります。「勃起不全かもしれない」と思う方は、恥ずかしがらずにきちんと治療を受けましょう。
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