風邪と睡眠の関係

更新日:2016/12/09

風邪の予防・ホームケア

朝起きた時に、風邪をひいたと感じることはありませんか?実は、睡眠中はウイルスへの抵抗がもっとも弱い時間帯なのです。しかし一方で、十分な睡眠は体内免疫力も高めていきます。ドクター監修のもと、睡眠と風邪の関係を解説します。

風邪で寝ている女性

風邪をひいたとき、どう睡眠をとるかで、体調の回復が大きく左右します。しかし、風邪をひきやすいのも実は寝ている時。風邪と睡眠にはどんな関係があるのでしょうか?

睡眠が免疫力をアップさせ、風邪を治す

風邪をひいているときは身体がだるくなって、睡眠をとりたくなります。これは体内の免疫系が、睡眠を誘発するからです。私たちの身体は、ウイルスや細菌が侵入してきた時に、体内でウイルスや細菌を攻撃して身体を守る免疫力が備わっています。普段から健康的な生活を送っていれば、体内の免疫力は高まっている状態ですが、不規則な生活を送っていると免疫力は著しく低下してしまっています。体内の免疫力を高めるために必要とされているのが、睡眠です。私たちは眠ることで免疫力を高めていき、この免疫力は風邪のウイルスに対してもおおいに活躍します。

アメリカで行われた実験結果によると、睡眠不足の人は睡眠を十分に取っている人よりも約5.2倍、鼻風邪をひきやすいそうです。風邪の予防には、普段から十分な睡眠をとることが重要ですが、風邪のひき始めは普段より長めの睡眠をとることが回復へつながります。

風邪が引きやすくなるのも睡眠中

しかし、その一方で朝起きた時に声がガラガラになっていたり、頭痛やだるさを感じて「風邪をひいたかも」と思った経験はありませんか?
実は睡眠中は体内の免疫力を高めると同時に、ウイルスへの抵抗力が弱まる時間でもあるのです。特に冬場は部屋の中の気温が下がり、乾燥しがちで風邪のウイルスも空気中に増加しやすくなります。さらに寝ている間は喉も乾燥しがちで、風邪のウイルスは乾燥した喉から侵入してくるのです。

そこで、寝る前に工夫をすることで、睡眠中の風邪を予防することができます。

・ベッドの近くに加湿器や水を置いて、湿度を保つ
・トイレ等に起きた時は、水やお茶などを飲んでのどを潤す
・寝る前にマスクを付けて眠る
・しっかりと身体を温める寝具を選ぶ
・首周りをタオルやネックウォーマーなどで温めて眠る

睡眠中にのどを乾燥させないことで、風邪を防ぐことができます。寝室の湿度を適度に保ち、身体を温めてしっかりと睡眠をとりましょう。

今すぐ読みたい