痛風結節の特徴

更新日:2016/12/09

痛風の原因・症状

痛風の発作が起きても、適切な治療を受けずに、長い間そのままにしていると、皮膚にコブのような「痛風結節」ができることがあります。そこで今回は、痛風結節が起こる仕組みや、症状、治療の方法などについてご紹介していきます。

 

体の中に「尿酸」が増えすぎると、血液中に溶けきれなくなって結晶となり、関節にたまっていきます。そして、たまり過ぎた結晶が、はがれ落ちたときに、白血球によって異物とみなされ、攻撃を受けると、激しい痛みを伴う「痛風発作」が起きるのです。

痛風発作は、10日ほどすれば痛みが消えますが、適切な治療を受けずに放っておくと、たびたび発作が起きるようになり、痛風が慢性化していきます。

そして、増え続けた尿酸は、やがて関節だけでなく、皮膚の下にもたまるようになり、そこで結晶化して、コブのようになることがあります。これが「痛風結節」です。

痛風結節ってどんなもの?

痛風結節ができやすいのは、手足の関節や耳たぶ、ひじ、ひざ、アキレス腱などの比較的体温が低い部分です。コブの形や大きさには個人差がありますが、米粒や大豆くらいの大きさから、大きなものになると、りんごくらいにまでなることもあります。

コブ自体には、触っても痛みがありませんが、痛風結節が進行すると、関節が変形したり、脱臼してしまったりして、日常生活に支障をきたすようになります。また、非常に大きなコブになると、皮膚が裂けて、中から白いおからのような状態になった尿酸の結晶が出てきてしまうこともあるのです。

痛風結節の治療とは?

痛風結節は、手術で取り除くのが難しいので、治療は、尿酸値をコントロールする薬物療法を行います。尿酸値が正常になれば、痛風結節の中の結晶が溶けて腎臓から排泄されるので、コブは小さくなっていきます。

痛風結節は、最初の発作が起きてから、数年から10年くらい治療をせずに放っておいた場合に起こる症状です。しかし、痛風が進行したからといって、必ずしも起こるわけではなく、痛風結節を発症する人はごくわずかです。

また最近では、痛風に対する理解が広まってきたので、放置せずに、早い段階で治療を受ける人が増えてきました。このため、痛風結節が起こるほど、症状を悪化させてしまう人も少なくなってきたようです。

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