こんにちは。歯科衛生士のナカタ コマチです。
わたしは人からネガティブなことを言われたり(他の人からみたらほんの些細なことであっても)、イヤな顔をされたりすると、どうしてもそれを引きずってしまっていました。
でもあるとき、思いました。
じっさいにイヤなことを言われたりイヤな顔をされたりした時間よりも、それを引きずって思い出してる時間のほうがずっと長いんじゃん、と。
好きな人のことを考える時間より、イヤな人のことを考える時間のほうが長いなんて「なんて人生のムダ使いだろう」とも感じました。
それ以来、引きずらない、切り替える、などの方法に意識的になり、人生を楽しめるようになりました。
今回はわたしが「なるほど!」と思って役に立った【忘れる技術】【引きずらない技術】について4つの方法を紹介したいと思います。
まずはじめに
この事実を知っているのといないのとでは、「引きずらない」技術の活用に差が出てくると感じるので、最初にお伝えしておきたいと思います。
それは「人間はそもそも、イヤなことを『忘れない』ようにできている」
ということです。
言うまでもなく、人間も動物です。
恐怖や不安を感じたとき、そのことを覚えておくことは動物として生き残るための必須能力なのです。
危険な状況や不愉快な気持ちを忘れられたらどんなにいいだろう、と思います。
ですが、動物の生存競争の中ではたとえ99回助かったとしても、つぎの100回目で失敗してしまえば命を落とすことになってしまいます。
そうならないために、本能として「恐怖」や「イヤなこと」というのは忘れないようにできている、ということなんです。
だからこそ、記憶から消去してしまうことはできないからこそ、それをどう引きずらないで生きていくかという心の持ちようや考え方を身につけることが重要なのです。
ではその方法を紹介していきます。
「忘れよう」と思わない
「まずはじめに」でお伝えしたとおり、わたしたちは本質的にイヤなことを忘れないようにできている以上、忘れようと努力することは時間と労力のムダなのです。
では、どうすればいいのか。
忘れる、のではなく、意識の上に現れないようにするのです。
具体的な方法としては、
- ほかの興味のあることに打ち込む
- 運動をして「今、その瞬間」にのみ生きる時間をつくる
- 複数の社会で生きる(会社や学校、といったひとつの社会だけでなく)
などがあげられます。
単純なようですが、意識して実行することは簡単ではありません。
でもこれらを実行できると、それまで気にしていた「イヤなこと」など、どーでもいい些細なことだと腹の底から理解することができるのです。
解釈を変えてみる
すでに起きた事実や言われた言葉を変えることはできません。
そこでその事実や言葉の「解釈(意味付け)」を自分の意志で変えてしまうんです。たとえば…
この経験が自分をどう変えてくれるだろう
イヤなことや不安なことを、こんな風に解釈を変えて学びや成長の踏み台にしてしまうのです。
自分が映画の主人公だったとしたら、この経験があったからこその輝く未来が待ってるはずです。その自分をイメージすることでけっこう吹っ切れたりするんです (^^)
相手を認めて、尊敬する
これは勝負事などで有効だと思いますが、自分が負けたことなどを「悔しい」「みじめだ」と感じてしまうと、思い出すのもイヤな記憶として定着してしまいますが
負けたことを認めて、さらに相手の素晴らしさを尊敬することで、自分もそれに近づこうと努力しますし、そんな自分に自信ももてて、負けを引きずる気持ちなんてどこかへ飛んでいってしまいます。
相手を見切る
これはさきほどの「相手を認めて尊敬する」と逆の意味で、解釈を変えるという方法です。
イヤなことを言われたとき、
「なんであんな言い方されなきゃいけないんだろう」
「自分のどこが悪かったんだろう」
そう考えてしまいがちな方は自分を責めすぎる傾向にあります。
こういった方は
「あの人はそういう言い方しかできない人なんだ」
「まわりで見てた人たちは、あの人のおかしさに気づいてるはずだ」
こんなふうに考えて自分を責めすぎることから守りましょう。
もちろんこの「相手を見切る」テクニックは使いすぎたり度が過ぎてしまうと、逆にあなたが「見切られる人」になってしまう恐れもありますので、乱用にはご注意を m(_ _)m
パーキングする
パーキングとは、スポーツ心理学用語で
怒りや悔しさ、ミス、不安な気持ちといったマイナスの感情を頭の中の駐車場に「一時駐車」してしまう技術のことを言います。
この際、感情を置いておく駐車場はコインパーキングでも自宅の駐車場でもどこでもよくて、大事なのは具体的にその場所をイメージし、そこにマイナスの感情という荷物を積んだトラックを停める様子をありありと思い描くということなのです。
メンタルという目に見えないものを、具体的なモノに変換して可視化することで、あたかもその感情をポンッと一時的に置いておくことが可能になり、今この時に集中することができます。
賞味期限をつける
イヤなことやつらい状況などから抜け出せず、感情的にも引きずってしまう理由のひとつに「終りが見えない」ということがあります。
いつ終わるかわからない状況の中で、常にそのことが頭から離れずいつも晴れない気持ちで日々を過ごすことになってしまうのです。
そんなときは
「この状況はいつ終わるのか?」
と自分に問いかけるのです。
何ヶ月後、何年後、と期限があるものであれば、その終わりをイメージすることで頑張れることがあります。
あるいは外的に決められた期限がないようなものであれば、期限を自分で作ってしまうことも大切です。
「よし、あと3ヶ月だけがんばってみよう」
そう決めてしまうのです。
そしてその時期が過ぎて、なお状況に変わりがなければそれを「やめてしまう」のもひとつの手です。
なんとなくダラダラとつらい気持ちや状況を引きずっていると、止め時がわからず、下手をすると体やメンタルを壊してしまう恐れがあります。
それを防ぐためにも「賞味期限をつける」という発想はとても有効です。
さいごに
あなたはどんな人を魅力的だと感じますか?
イヤなことや逆境にめげず、淡々と、でも果敢にすすんでいくそんな姿はわたしにとってひとつの理想です。
でも、考えるんです。
生まれつき屈強で、鋼のメンタルをもったような人にわたしは憧れたりするのかなぁって。
答えはNOでした。
わたしが魅力を感じるのは、
イヤなことを言われた、あからさまにイヤな顔をされた、そんな経験をしてたくさん心を痛めたことがある中で、それを克服し試行錯誤しながら強さを身につけていった人の姿や表情なんです。
自分がそんなひとになれるよう、意識して取り入れている方法が今回紹介した技術です。
参考になるものがひとつでもあれば、ぜひ一度試してみてください。