紹介の難しさ

当院へ遠方からお越しになる方が、何人もおられます。

その中には、お近くで治療を受けられたほうがきっと良くなるのに、と思える場合が時折あります。

 

京都へ月に2回しか来られない、、、なら、地元で週に1、2回行っていただいた方が明らかに良い場合があります。

 

そんな時に困るのが、紹介先です。

 

当院へそれほど遠方からお越しになる方は、まずかなりお困りなこと。そして当院得意の疾患であること。この2つを満たす場合がほとんどです。

 

そうなるとその疾患の治療で当院同等の症例数、知見をもっている院は少ないことになります。そりゃそうです。近くでそういうところがあれば、もともと遠い当院へは来られません。

 

そこで困るのが紹介先です。

 

その疾患について当院より経験不足であったり設備が整っていないところが、当院より治療代がかなり高いと、本当に勧めにくいのです。

 

先日もある内科疾患の患者さんが片道2時間かけて来られたのですが、その方のご近所で紹介すると申し上げたら、

 

「その先生は、中村先生ほど詳しいのですか?」

 

と言われました。今まで他の鍼灸院に2軒、病院に2軒行かれて、先生が詳しくなかったので通院を中断されているのです。

 

本当に困っているから遠方からでも来られるので、その疾患の知識が無いようなところへは行きたくないのは当然です。

 

「私がその先生にしっかり申し送りをしますから」

 

と言ったところで、その先生はその先生の考えもあるでしょうし、治療を完全に再現してもらえるとは思えません。

 

でも多少考えは違っても、さっきの話、あまり通えないような遠くへ来るより、多少違っても基本さえ押さえていたら、近くに頻繁に通ってもらうほうが治る可能性も高まると思うのです。

 

そこで、、、やはり問題は治療費です。

 

こちらへ来る交通費を足してもまだ高いような治療代を設定されていると、本当に紹介しにくいのです。

 

鍼灸師歴、私はいちおう30年ですが、たかだか数年や十年ほどで当院より千円も二千円も高かったりすると、本当に紹介しにくいのです。なんでそんなに高いのかと思います。

 

せめて当院と同じくらいなら、もっともっと気軽に紹介できるのに、、、。

 

鍼灸院の治療費については、またいつか書いてみたいと思います。

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