ライトノベルの話です。
何故、表記の件についてやろうかと言うと明確な理由があります。
新作 友達いらない同盟がとても素晴らしかったからである。
これを読んで、いや今年は青春・恋愛ラノベの良作をたくさん出たなぁ。けどこの友達いらない同盟はその中でもかなり上位に入る超傑作だったなぁとしみじみとしていた。私は、ラノベこそが我が人生也とズバッと言える程の知識も愛着も無い。けれど青春・恋愛モノだったら、そこそこ読んだんじゃないとは思っている。まぁMW文庫とかに手を出してないし、ぶっちゃけ上には上はいるのは当たり前。井の中の蛙大海を知らず。しかし、一応社会人ということもあり、それを利用しそこそこ書籍には給料をぶち込んできた。邦楽聴くのと本読む(漫画/ラノベ/一般文芸)くらいしか趣味らしい趣味もない。使う金は本とCDと煙草に消えてく。悲しい。煙草のこれ以上の値上げは何卒止めて頂けるようご検討いただきたい。じゃぱーん。話逸れた。
まぁ16年は青春恋愛モノのラノベもそこそこ読んだとは思うし、友達いらない同盟もすごく良かったし(サブリミナルの如しこの言葉下記でも複数でると思います。)、ちょいと気づいたらDecember。一年の振り返りって事で印象に残ったのを簡単にまとめようかなぁと思い今回書きます。というわけで以下で16年度の印象に残った青春恋愛モノをまとめます。青春恋愛モノの定義はかなり自分の感覚優先でアバウトに。私が思ったからこれは青春恋愛モノなんさくらいのザックリ感でいきたいと思います。
16年1月~12月本日迄で印象に残ったモノを
項目毎に分けて簡単にまとめたいと思います。
(青字の作品は特に面白かったモノ)
新人賞受賞作
今年の各ラノベレーベルの受賞作の中でも面白い青春恋愛モノは多数あったと考えます。
電撃文庫からは、主人公の物語中盤からの性格裏返りを見せる「俺を好きなのはお前だけかよ」。ガガガ文庫からは、ゲーマーで世の中を捻くれた目で見ている主人公が、リア充女子の指導の下、リア充になるべく奮闘する「弱キャラ友崎くん」や4人の女子と田舎でひと夏を過ごす「ヒイラギエイク」。角川スニーカーからは、ファンタジー世界であるけれど、等身大の少年少女の心理描写を描いた「いつかの空、君との魔法」。そして講談社ラノベ文庫よりは、友達の定義がすごく極端である主人公が友達を欲していないクラスメートの少女と同盟を結ぶ「友達いらない同盟」。
以上、5作品が個人的に印象が残りました。
その中でもリア充を否定的でなく、目指す目標としている「弱キャラ友崎くん」は他のスクールカーストものとは異なる読み味で印象に残ってます。(というか私は個人的に他のスクールカーストモノってリア充とDQNをごっちゃにしすぎじゃね?と思う時もある。)後、友達の主人公の定義の説明から始まり、ラストの展開にその設定を上手く活かした「友達いらない同盟」については、今年デビューの受賞作の中でも中々やりよるわ。。。(上から目線)と敗北感があった。本当に素晴らしい。
16年度新作
既にデビュー済の作家の方の新作でも16年度はかなり豊作な年じゃなかろうか?と自分は感じました。
一般文芸の作品がドラマ化と併せガガガ文庫でリニューアルした「初恋芸人」。隠れオタク同士の偽装カップルが、あるあるネタを交え、ほほえましい恋愛をする「キミもまた、偽恋だとしても。」。コメディが豊富でかつ、オタクがニヤリとするパロディもあり、シリアスも良し、ヒロインの魅力も最高で石川博品新作のアイドルもの「メロディ・リリック・アイドル・マジック」。交通事故にあい、記憶喪失をした主人公とその妹と名乗るヒロインとのコメディが主体であるが、不穏な影も見え隠れするのも楽しい「だからお兄ちゃんと呼ぶなって!」。1日10文字しか話す事ができない少女との清濁併せ呑むてきな恋愛モノ、恋愛モノにダークなエッセンスを入れる注目してる作家持崎湯葉の「その10文字を僕は忘れない」。同じく持崎湯葉の新作である「彼方なるキミの笑顔は鏡の向こう」。
デビュー作のリバイバルでダークな雰囲気はそのまま引き継いだが、ヒロインの可愛さがわかりやすくなった(イラスト付いたの一躍買ってる)「僕らはどこにも開かない」。幼馴染と同居人、関係が近い二人のヒロインと十七歳という多感な時期の遠い恋愛模様の「近すぎる彼らの十七歳の遠い関係」。妹萌えっちゅーにはかなりヘビーな兄と妹のべたつきの半生を見せた「いもーとらいふ」。革命家なヒロインとスクールカースト下位の主人公が謎部活をやっちゃう「リア充になれない俺は革命家の同志になりました」。
閉塞感漂う街で旧友が再会し離れていた野球に戻る青春スポーツモノがメインであるが、煮え切らない素直になれないヒロインと鈍感な主人公との恋愛も楽しさの一つである「ステージオブザグラウンド」。AV専門学校っていうどこの都立水商だよって飛び道具的な設定を上手く活かしかつ、オリジナリティある青春恋愛モノに仕上げた「ぼくたちが本当にシタかったこと」。恋をすると異能が無くなるっていうオチを作品のあらすじで説明していてどーよ?とも思った「さよなら、サイキック」。夏しか生きられない少女とのひと夏の青春劇を描いた「死んでも死んでも死んでも好きになると彼女は言った」。
以上の作品が印象に残った。
また一般文芸やキャラクターノベルのレーベル(ここいらも自分は作品によってはライトノベルの枠組に入れる)でも数点面白かった作品があった。平行世界の恋愛モノで2冊読めば、見方が変わってくる「僕が愛したすべての君へ/君を愛したひとりの僕へ」。自分の妄想の中であったハズのヒロインや主人公と似た境遇の人々とのふれあいの物語、「イマジナリフレンド」。
宇宙人でかつJKの主人公の青春模様、最果タヒのポエミーな文章も心地よい「渦森今日子は宇宙に期待しない」。存在が認識されない主人公と1冊の本の中で何回も葬式のシーンが印象に残った青春ミステリ「ゴースト≠ノイズ(リダクション) 」。蛙の神様に相撲を教える/ヒロインとの恋愛/殺人事件と1冊で色んなモノが楽しめ、かつ一つに集約されていく「雨の日も神様と相撲を」。
二年前、新潮nexや越境した竹宮ゆゆこの2作「あしたはひとりにしてくれ」と「砕け散るところを見せてあげる」も相変わらずのゆゆこ節。いけ好かない。けど面白い。
等々の作品を挙げます。
既存シリーズ作品
既存のシリーズ作品で以下5作品
ラノベ作家ものかつ妹ものであり、アニメ化やら何やら裏で示し合わせてんかいと思うくらい類似な展開の中に各作品毎の異なるキャラクターの魅力や人間模様で楽しめる「妹さえいればいい」と「エロマンガ先生」。特に妹さえいればいの京さんメインの5巻の恋愛模様はサイコーだった。こんがらがる人間関係がやっとこさひとまずの終息が見られたか?と思ったらどでかい爆弾ぶっ放した「ゲーマーズ!」。
色々と薄っすらとヒロイン間の関係に何やら渦巻くものを感じる「冴えない彼女の育て方」。前後編の構成の最新刊からの2冊はドラマチックに切なさ爆発かつハッピーエンドが素晴らしかった素晴らしかった「青春ブタ野郎シリーズ」。ここ最近は停滞気味であったが、次の巻でタイトル通り修羅場の始まりを感じられる「俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる 12」。等々、各作品それぞれの個性が光る作品でした。
完結作品
16年完結した作品としては、以下の作品が個人的印象に残りました。
まず一度打ち切りとの報があったが、無事納得できる終わりに着地した「この恋と、その未来」。この作品は主人公の現在進行形の成長で幕を閉じたのが素晴らしい。後は、「おまえをオタクにしてやるから、俺をリア充にしてくれ!」の大学生編が無事幕を閉じ、高校生編ラストの通りのグランドフィナーレ。1巻のサブタイトルの通りに打ち切りになってしまったが、個性的なキャラや設定とラストはドロッとしたものも楽しめた「かませ系ヒロインルートの結末を俺は知らない」。シリアルキラーの親を持つ少年の葛藤を乾いた雰囲気に乗せ無事完結した「さよなら、シリアルキラー」シリーズ。等々、どれも無事完結まで読めて良かったと心の底から思える作品でした。
以上、
私が読んだ16年度の青春/恋愛モノです。網羅はできてないのは勿論だけれどそういった作品が好きなんでそこそこ集められたリストではないかなぁとは思います。
まぁぐだぐだと書いてきましたが、最後にこのラノ買った方が100万倍参考になりますよ、多分。という言葉を残し終わりたいと思います。
ライトノベルの話でした。