オスプレイ不時着 翁長知事が防衛相に抗議へ

オスプレイ不時着 翁長知事が防衛相に抗議へ
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13日、沖縄本島の東の浅瀬でアメリカ軍の輸送機オスプレイが不時着して大破した事故で、現場では、15日もアメリカ軍が機体の回収作業を進めています。沖縄県の翁長知事は、15日午後、東京で稲田防衛大臣らに直接抗議し、事故原因の究明やオスプレイの配備撤回などを求めることにしています。
13日夜、沖縄県名護市の東にある海岸に近い浅瀬で、アメリカ軍普天間基地に所属するオスプレイ1機が不時着して大破し、乗っていたアメリカ兵5人のうち2人がけがをしました。

現場の浅瀬では、15日も午前中からアメリカ軍の兵士らが機体の破片を回収する作業を行っています。一方、第11管区海上保安本部は、オスプレイの乗組員から航空危険行為処罰法違反の疑いで任意で事情を聞くため、14日、沖縄のアメリカ海兵隊に協力を求めましたが、15日午前11時現在、回答はないということです。

また、14日、沖縄のアメリカ軍トップのニコルソン四軍調整官が、沖縄県の抗議に対し強く反発したとされることについて、現場に近い名護市安部地区の住民からは憤りの声が聞かれました。このうち60代の女性は「一生懸命訓練しているという主張なのかもしれないが、県民を軽く見ている」と話していました。

事故を受けて、沖縄県の翁長知事は15日午後、東京で稲田防衛大臣や杉田官房副長官に直接抗議するとともに、事故原因の究明やオスプレイの配備撤回などを求めることにしています。

防衛副大臣「可能なかぎり速やかに報告」

今回の事故を受けて、若宮防衛副大臣が15日、沖縄県を訪れ、県庁で安慶田副知事と面会し、「県民に対し心配をかけたことは誠に遺憾だ。県に対しては事故原因などは可能なかぎり速やかに報告したい」と述べました。

これに対し、安慶田副知事は「沖縄県も日本の一部で、今回の事故が地元で起こった気持ちになっていただき、問題解決にあたってもらいたい」と述べました。

また、「ニコルソン四軍調整官に抗議したが、パイロットはヒーローだと発言し、謝罪の言葉はなかった。県民の不安を顧みない発言は植民地意識丸出しだと感じた」と述べました。

さらに、安慶田副知事は事故のあと、別のオスプレイが機体のトラブルを起こしていたことについて、「国から情報提供がなかった」と抗議しました。若宮副大臣は、午後には名護市を訪れ、オスプレイが不時着した現場を視察することにしています。