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【神奈川】

川崎市内でも避難生徒がいじめ訴え 市教委、市立中全校を再調査

川崎市教育委員会の入るビル=川崎区で

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 東京電力福島第一原発事故で福島市から川崎市へ避難してきた高校二年の男子生徒が、市立中学在学中にいじめを受けたと訴えていた問題で、市教育委員会は十四日、事実関係の確認など詳細な調査を始めた。 (小形佳奈)

 横浜市に自主避難した中学一年の男子生徒へのいじめが明らかになったことを受け、川崎市教委は十一月末、市立小、中、高校に対して、岩手、宮城、福島の三県から市内に避難した児童生徒へのいじめを把握しているか、聞き取りをした。しかし、「過去の事例の調査には時間がかかると考えた」(市教委指導課の担当者)ことから、今回の高校二年生ら卒業生は、対象に含めていなかった。

 市教委は川崎のケースが報道された十四日、市立中学全五十二校にこのケースについて改めて調査。一校から「該当する可能性がある」と回答があったという。市教委は「まだはっきりと確認できていない」としているが、今後、生徒本人や保護者との面談も検討している。

 一方、県教委は横浜でのいじめを受け、県内市町村の公立小中学校に聞き取りをした結果、在籍する被災児童生徒へのいじめは確認されなかったと十三日に発表。川崎市同様、卒業生は対象外だった。県教委子ども教育支援課の担当者は「現状で解決に至っていないいじめにまず対処することが必要と考えた。現時点で過去にさかのぼった調査は考えていない」と話した。

 

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