写真広場
写真部のカメラマンが撮影した数々のカットから、お薦めのもう1枚を紹介します
トップ > 社会 > 紙面から > 12月の記事一覧 > 記事
【社会】オスプレイ大破 沖縄・名護沖80メートルに残骸 国内初の重大事故米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)所属の新型輸送機オスプレイ一機が不時着した事故で、機体は同県名護市の約八十メートル沖の浅瀬で胴体と翼が分離し大破した。共同通信が十四日、上空から確認した。稲田朋美防衛相はマルティネス在日米軍司令官に対し、安全が確認されるまでのオスプレイ飛行停止と原因究明を求めた。菅義偉官房長官は米側から当面オスプレイの運用を停止するとの連絡があったことを明らかにした。 日本国内でのオスプレイの重大事故は初めて。沖縄県の翁長雄志知事は「本当にとんでもない出来事だ」と記者団に話した。安倍晋三首相は記者団に「大変遺憾だ。オスプレイ飛行の安全確保が大前提だ」と述べた。発見場所は普天間飛行場移設先である名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブから数キロ離れた浅瀬。移設を巡り沖縄県は政府と激しく対立しており、安全性への懸念が現実となったことでさらに反発を強めた。名護市の稲嶺進市長は「基地ができれば危険度が増すのは火を見るより明らかだ」と記者団に語った。 事故は十三日午後九時半ごろ発生。搭乗員五人は米軍に救助され二人がけがをした。機体の損傷は激しいが、稲田氏は「コントロールを失った状況ではなく自発的に着水したと聞いている。墜落ではない」と説明した。在沖縄米軍トップのニコルソン沖縄地域調整官は外務省の川田司沖縄担当大使と会い、事故は空中給油機から給油を受ける訓練中に、燃料ホースが切れて機体が不安定になったため起きたと説明した。 マルティネス司令官は稲田氏に「事故が沖縄で起きた重大性は受け止めている。地元の懸念を払拭(ふっしょく)すべく最大限努力したい」と伝えた。第十一管区海上保安本部(那覇)は、海保の捜査を受け入れるよう米軍に口頭で申し入れた。防衛省は飛行経路や目的を「米軍の運用に関わる」として明らかにしていない。 沖縄県警には当初、事故現場が同県うるま市沖と情報が入ったが、その後、詳しい場所が判明した。 <オスプレイ> 米軍の新型主力輸送機。主翼両端のプロペラの角度を変えることで、ヘリコプターのような垂直離着陸と、固定翼機並みの速度での長距離飛行ができるのが特徴。海兵隊仕様のMV22を沖縄県宜野湾市の普天間飛行場に24機配備している。開発段階から事故が相次ぎ、安全性を懸念する声がある。米軍は今年の熊本地震救援などに投入、信頼性と災害支援に役立つことをアピールした。陸上自衛隊も導入を決めている。米軍は特殊作戦で使用する空軍用のCV22も保有。MVと基本性能は同じだが、過酷な条件下での任務が想定されるため、夜間飛行能力が強化されるなどしている。 PR情報
|