(英フィナンシャル・タイムズ紙 2016年12月12日付)
15年ぶりとなる世界的な原油供給協定は、サウジアラビアとロシアのエネルギー同盟関係の強化を浮き彫りにした。2年間の原油安の深刻さが、かつては思いも寄らなかったパートナー同士の協力を強いた格好だ。
ロシアはメキシコ、カザフスタンなど石油輸出国機構(OPEC)非加盟の主要産油国を率い、先週末、原油供給量を日量56万8000バレル削減する合意に調印した。OPEC非加盟国で最大の原油輸出国であるロシアが減産の半分強を引き受けることに同意した。
10日にまとまったOPEC非加盟国の合意を受け、ブレント原油は12日にアジアで市場が開いてから数分内に6.5%上昇し、1バレル57.89ドルを上回る1年ぶりの高値を付けた。
今回の合意は、ほぼ1年にわたる石油外交に続くものだ。ロシア、サウジ両国の経済が2014年半ばから半値に落ち込んだ原油価格に適応するのに苦しむ中、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領とサウジの指導者たちは、シリアでの戦争をめぐる意見対立をわきへ置くようになった。
世界の2大原油輸出国による直接的な協力が実現したのは、サウジアラビアが11月30日、OPEC加盟13カ国を率いて供給量を日量100万バレル以上削減する合意をまとめ、原油価格を1バレル54ドル超まで15%押し上げた後のことだ。
「ロシアとサウジアラビアという2大大国による合意があるのは極めて重要なことだ」。コンサルティング会社ペトロマトリックスのオリビエ・ジェイコブ氏はこう言う。「新たな地政学的力学が生まれつつあり、石油市場にとっては、これが大きな変化をもたらす可能性がある」