サッカークラブW杯 鹿島がアジア勢初の決勝進出

サッカーのクラブチーム世界一を決めるクラブワールドカップの準決勝で、鹿島アントラーズが南米代表のチームに3対0で勝って、アジア勢で初めて決勝に進みました。
クラブワールドカップは各大陸のチャンピオンに開催国の日本の代表を加えた7チームがトーナメント方式でクラブチームの世界一を争います。

J1王者の鹿島アントラーズは開催国代表として出場して2試合を勝ち上がり、14日夜、大阪・吹田市の吹田スタジアムで行われた準決勝で、南米代表でコロンビアのアトレティコ・ナシオナルと対戦しました。

アントラーズは前半、優れた個人技で攻めてくる相手に試合の主導権を握られ、16本ものシュートを打たれましたが、ゴールキーパーの曽ヶ端準選手を中心に必死にゴールを守り、33分にフォワードの土居聖真選手がペナルティーキックで得点して、1対0で折り返しました。

アントラーズは後半も攻められる時間が長くなりましたが、38分にゴール前にいたミッドフィルダーの遠藤康選手がかかとで蹴り込んで突き放し、試合終了間際には途中出場の鈴木優磨選手がゴールを決めて、3対0で勝ちました。

この大会でアジアのチームが決勝に進んだのは初めてです。

アントラーズは18日に横浜市で行われる決勝で、ヨーロッパ代表のレアルマドリードと、北中米カリブ海代表のクラブ・アメリカの勝者と対戦します。

小笠原「チーム一丸でいい結果」

鹿島アントラーズのキャプテン、小笠原満男選手は「チーム一丸となっていい結果が得られたので、うれしく思う。決勝の相手はあすの結果次第でどちらになるかわからないが、どちらになっても強いことは間違いない。勝つチャンスはゼロじゃないと思うので、自分たちの持っている力をぶつけたい」と話していました。

「準決勝の壁」超える

クラブワールドカップで日本勢はこれまで、準決勝の壁を越えられませんでした。

日本のチームが準決勝に進んだのは、2007年のアジア王者、浦和レッズと、2008年のアジア王者、ガンバ大阪、そして、2011年に開催国代表として出場した柏レイソル、さらに、去年同じく開催国代表で出場したサンフレッチェ広島の4チームです。
2008年の準決勝では、ガンバがヨーロッパ代表のマンチェスターユナイテッドと壮絶な点の取り合いの末、3対5で敗れるなど、4チームとも準決勝で敗れ、決勝には進めませんでした。
ただ、2011年のレイソル以外はそのあとの3位決定戦に勝っていて、これまでの日本勢の最高順位はレッズとガンバ、サンフレッチェの3位でした。