韓経:「未来の技術」に目を向けるサムスン…社長団もAI・VRを猛勉強

韓経:「未来の技術」に目を向けるサムスン…社長団もAI・VRを猛勉強

2016年12月14日11時46分
[ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版]
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  「新しい技術を探せ」。サムスングループ社長団が今年最も多く勉強したテーマは自動運転車、バーチャルリアリティ(VR)、人工知能(AI)など未来の技術だった。技術が日々発展し、少しでも油断すれば後れをとるという危機意識のためと分析される。未来の技術を一足先にサムスンの新しい事業にするという意志が表れている。

  ◆自動運転からバイオまで

  サムスン系列会社の社長は毎週水曜日朝8時にソウル瑞草洞(ソチョドン)のサムスン電子社屋に集まる。1時間の講演を聴くためだ。社長団協議会は毎週水曜日に経営に必要な講演をする各界最高の専門家を招く。テーマは経営、経済、文学から最新の国際イシューまでさまざまだ。

  韓国経済新聞が今年計42回行われたサムスン社長団協議会の講演を分析した結果、およそ4分の1の10回が未来の技術関連のテーマだった。自動運転車、生体認証、VRなどサムスンが未来の事業として決めた分野はもちろん、ディープラーニング、ハッキング、無人機などほとんど新技術が網羅されている。

  2月3日にソンウ・ミョンホ漢陽大未来自動車工学科教授が自動運転車関連の講演をしたのが代表的な例だ。ある出席者は「今年の講義のうち社長らが最も集中したのが自動運転車」と伝えた。その次の週にはサムスン電子無線事業部のク・ユンモ専務が「VR現況および機会」をテーマに講演した。民間無人機、ディープラーニング、ハッキング、ブロックチェーン、拡張現実(AR)、生体認証、バイオ技術(BT)なども勉強のテーマとなった。今月7日の講演のテーマは「未存:世の中に存在しないもの」だった。イ・グァンヒョンKAIST(韓国科学技術院)バイオおよび脳工学科教授はこの講演で、新しいアイデアの重要性と未来の技術に集中する必要性を強調した。

  新技術のほかにも未来、変化、革新などに関する講演が多かった。「人口変動で予測した10年後の社会」(3月2日)のような未来予測から「変化に抵抗する企業文化をどう変えるのか」(6月8日)など革新の方法まで、さまざまな問題が扱われた。先月23日には「トレンドコリア2017」を作った金蘭都(キム・ナンド)ソウル大消費者児童学部教授を招待した。

  ◆最も熱心な参加者は権五鉉副会長

  社長団協議会は李秉チョル (イ・ビョンチョル)先代会長時代に始まった「水曜会」が母体だ。草創期は古参社長で構成された意思決定機構だったが、グループが拡大して出席者が増え、社長の「定期会」に変化した。そして2008年の「サムスン特検」当時、李健熙(イ・ゴンヒ)サムスン会長が経営から退くと「社長団協議会」という常設機構に変わり、グループの経営について議論する場となった。2010年の李会長の経営復帰後は講演の形で定着した。

  講演は通常50分間ほど行われ、質疑応答が続く。50余人の出席者のうち最も熱心なのが権五鉉(クォン・オヒョン)サムスン電子副会長だ。権副会長は講義を熱心に聴いて質問するだけでなく、講義の後は最初に出てきて講師と名刺を交換する。

  講演のトレンドは毎年変わる。李会長が心筋梗塞で倒れた2014年にはリーダーシップ関連の講演が例年に比べて増えた。昨年は人文学講演が多かった。
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