前置きと経緯
12月11日(日)、東京の阿佐ヶ谷ロフトで「第125回アニメスタイルイベントここまで調べた『この世界の片隅に』 その調査・考証の全て!?」が行われました。
※12/18頃まではタイムシフトで観られるようです。大変内容も濃く、他では聞けない、まだ出ていない話も多いのでちょっとマニアックかもしれませんが観る価値あり!と思います。
私も参加して、質問を二つさせて頂きました。ただ少し言葉足らずなところもあったのでここに書きました。
注意
※これは音声おこしではありません。現地での質問・回答をわかりやすく自分なりに噛み砕いたもので、文責はすべて私にあります。また公式関係者より削除の指示があった場合は速やかに対応致します。
一問目(ニコ生53:50くらいから)
Qカット767の晴美さんの「青葉いうたら重巡洋艦ですね」という台詞がコンテでは「一等巡洋艦ですね」、本編では「コウジュン(甲種巡洋艦、略して甲巡)ですね」となっていますが、どういう意図で変遷していったのでしょうか。
監督より
A重巡洋艦という呼称は当時はあまり一般的でないためコンテでは一等巡洋艦と改めた。一等巡洋艦でも甲種巡洋艦でもよいのだが、映画全体の尺を詰める必要があったため、より短い「甲巡」を採用した。
私の感想
私は原作→映画→コンテの順で見ていました。映画で晴美さんが「こーじゅんですね」と話すのを聞いて「航巡(航空巡洋艦)?」とびっくりしました。でも調べるうちに「甲巡」ではないかと考えました。
そこまではわかるのですが、「なぜ変えたのか?」という疑問は消えません。当時あまり言わないから、「重巡」を「一等巡洋艦」に変えるのはわかっても、さらに変えるには何か理由があるはずです。
予想1 呉の日記や記録で子供が「こーじゅん、こーじゅん」と呼んでいたものがあってそれを反映させた。
予想2 いくら詳しくても晴美さんがすらすらと「一等巡洋艦」というのはかたい感じがするので、響きから考えて「甲巡」とした。
予想3 晴美さんは青葉を「航空巡洋艦(航巡)」と勘違いしている。
結果は上のとおり「尺」でした。
補足
1.なぜこの質問をしたのか
考えても答えが出なかった、というのもありますが、別に変えなくてもいいものをわざわざ変えるのには絶対に理由があるはず。そこには監督をはじめとしたスタッフの作品への接し方、態度が窺えると思いました。
予想では「調べた結果の反映」「人物に踏み込んだ演出」と思っていましたが、事実としては「尺」という、なんとも意外で、それでいて現場の息遣いが感じられるリアルなものでした。
2.会場について
ニコ生コメントでは「濃い」「カット番号で言うな(笑)」「細かすぎ(笑)」など呆れられてましたが、「何でそんな質問するんだ!」という感じではなかったのでよかったです。
当日は質問を十ぐらいは持っていたのですが、この質問の直前にアクシデントがあり、会場の雰囲気もどうしたって明るくはありません。その再開一発目の質問でした。
そこで手持ちの中から、晴美さんの可愛らしさを思い出せて、込み入った内容でないものを選びました。
カット番号をわざわざ言ったのも「お母さん、変なのがおりんさる」と笑ってもらえたらなあと思ってです。
ニコ生コメントでも「いい再開」とコメントしてくださるかたがいてほっとしました。
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※筆者はいわゆる「軍オタ」「ミリオタ」ではなく、ゲームなどの知識があるぐらいです。ただ歴史系の学科を出ているので、何が話されているかはわかる、または調べるとっかかりはかろうじて掴めるぐらいの感じです。
青葉ポスターを貼っておしまい!二問目は今晩公開予定。