もうトラウマに近い、本当酷い仕打ちを受けた作品なので、自作のなかでもなかなか観返さない作品なのだが、ふとコメンタリーで何言ったかな?と気になって、今つまみ観している。
・・・そんなに酷かったかなぁ?
作画的には、A-1の中でもその後『アイマス』『デレマス』で大活躍した班なので、今でもビックリする程、いい。
『WUG』とは何だったのか・・・。
そして手前味噌を承知の上で言うが、これって、今の世相を良く反映していると思うのね。
ポピュリズムに翻弄され、骨抜きになりつつある大衆、グローバリズムに歯向かうテロリスト(IS)は必ずしも悪か?
そして絶えず受動的で、「ヒラリーもトランプも選びたくない」と、消極的かつ刹那的に行動する主人公・・・とかね。
それでも世界は、どっちに転んでも、良くはならない。
藤津さんはこれを「アニメ作品によるアニメ業界批判」と評してくれたが、当時から、そんな狭い範囲で考えてはいなかったんです。
世界の変化、変革の歪みを、予感していた。
もう一度、そういう目線で観直してくれるといいな。もう悪評には慣れたんで、ダメだってんなら死ぬまでダメダメ言っておけや、それでお前満足か?幸せか?とか思うけど、失敗作を作ったつもりは、今もありません。
これに関しては、プロデューサーをやってくれたS氏が、会う度に言うのね。
「俺は『フラクタル』、今も絶対名作だと思っています」
社交辞令が入っているのかも知れないが、嬉しいね。