月舘彩子
2016年12月13日23時47分
名古屋市立大学などの研究グループは、悪性脳腫瘍(しゅよう)の一種「膠芽腫(こうがしゅ)」で、がんの元になる「がん幹細胞」の増殖に関わる分子を突き止めたと発表した。がん治療薬の開発につながる可能性があるという。研究成果が6日付の英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズ(電子版)に掲載された。
膠芽腫は国内で年間約3千~5千人が発症し、悪性の脳腫瘍の中で最も多い。しかし、治療薬が少ないという。
研究グループは、脳のがん幹細胞に、DNAの仲間で遺伝子の働きを調節する役割を持つ「TUG(タグ)1」が多いことを発見。TUG1は、がん細胞の増殖を支えたり、核の中で650の遺伝子にくっついたりして、正常な神経細胞に分化することを妨げていることも分かった。
さらに、グループは、がん細胞…
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