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【浪速風】
すべて「朴槿恵のせいだ!」(12月13日)
「打落水狗」すなわち「水に落ちた犬は打て」は中国の文学者で思想家、魯迅の言葉という。犬が水に落ちたのを見て、もう人にかみつくことはあるまいと思うのは間違いで、性情は変わらない。「人をかむ犬なら、岸にいようとも、水中にいようとも、すべて打つべき部類だと私は考える」
▼韓国人は魯迅に学んだのだろうか。来年4月の退陣を表明した朴(パク)槿恵(クネ)大統領に対し、弾劾訴追案を国会で可決し、さらにソウルでは大規模集会が開かれて、鉄格子に入れられた朴大統領の風刺画も掲げられた。この激しさは民族性か、それとも怒りがそれほどまでに強いのか。日本人には理解しにくい。
▼国民性を比較して「もしスープにハエが入っていたら?」というジョークがある。韓国人は「日本人のせいだと叫び、日の丸を燃やす」だが、今なら「朴槿恵のせいだ」と叫ぶのだろう。すでに関心は次期大統領選に移っている。冷静にならなければ、あの国につけ込まれる。