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 東北電力は13日、運転停止中の女川原発(宮城県)1号機で11月28日、閉じているはずの弁が開いていたため原子炉建屋に海水約12・5トンがあふれ出た問題で、作業員が弁の名称「D(デー)」を「A(エー)」と聞き間違えたことが原因だったと発表した。

 今後はA(アルファ)、D(デルタ)など、航空無線で用いられている読み方に変更する。

 東北電によると11月25日、冷却用の海水を流す熱交換器の点検で、作業員が2人一組でA~Dまで四つある弁の開閉状況を確認。「D(デー)は閉まっている」との報告を聞いた記録係は、実際は開いていたA(エー)が閉まっていると聞き間違えてリストに記入した。28日はこのリストに基づき、Aが閉まっていると誤認したまま通水したため、海水が漏れたという。(木村聡史)