参院厚生労働委員会は13日、年金支給額の上昇抑制策を柱とする国民年金法改正案を与党と日本維新の会の賛成多数で可決した。14日の参院本会議で成立する見通し。参院内閣委員会もカジノを中心とする統合型リゾート(IR)整備推進法案の修正案を自民党と日本維新の会の賛成多数で可決。14日の参院本会議で可決後、衆院に回付される見通しで、自民党は同日中の衆院本会議で成立を期す。
年金法改正案は現役世代の将来の受給水準を維持するため、賃金の変動に合わせ年金額を改定する仕組みを盛り込んだ。厚労委は低年金・無年金者対策の検討などを求める付帯決議も採択した。
民進党などは同法案を「年金カット法案」と呼んで反対していたが、同党が要求した年金試算の再提出に政府が応じたため採決を容認した。
一方、カジノ法案の扱いを巡っては自民、民進両党の参院幹事長らが断続的に協議。民進党は「ギャンブル依存症対策が不十分」などとして採決に反対していたが、自民党が施行後5年以内に法律を見直す規定などを盛り込む修正案を示したことで、採決に応じた。
民進党など野党4党は14日、カジノ法案が衆院に回付された後、内閣不信任決議案を提出する構え。14日午前に野党4党は幹事長・書記局長会談を開き対応を協議する。