子どもは、遊びには全力で取り組むのに、勉強となると途端にそっぽを向いてなかなかまじめに取り組んでくれません。
学童期の子どもに勉強をさせることは、多くのパパママにとって永遠の課題の一つで、ついつい頭ごなしに叱ったり、勉強を強要したりしてしまうこともあるでしょう。
こうしたパパママの悩みや苦労を解決する方法の一つが、エデュテイメントです。
エデュテイメントは、子どもに無理に勉強を強いるのではなく、「楽しく遊びながら学ぶ」ことを目指します。
そのため、子どもは、自発的に遊びに取り組む中で自然と学習効果を上げることができますし、パパママも「勉強しなさい!」とガミガミ言う機会が減るかもしれません。
この記事では、エデュテイメントの概要と種類、効果について紹介します。
エデュテイメントとは
エデュテイメントとは、子どもが楽しく遊べるエンターテイメントでありながら、教育としても機能するもののことです。
エデュテイメント(edutainment)は、教育を意味するeducationと、娯楽を意味するentertainmentを合わせた造語で、知育や教育の分野では良く知られた言葉です。
元々は、博物館、動物園、科学館といった娯楽施設や体験型の学習施設がうたい文句として使用していました。
しかし現在は、施設だけでなく、テレビ、ネット、アプリ、ゲーム、プログラミングといった様々な種類のエデュテイメント媒体が登場しています。
エデュテイメントの種類
ここでは、代表的なエデュテイメントについて紹介ます。
娯楽施設、学習施設
博物館、動物園、水族館、科学館などは、昔からエデュテイメントをうたい文句にしており、子どもが遊びながら学べる体験型の設備やイベントを設けています。
また、最近では、キッザニア、スポーツジム(体験型のイベントを準備しているジム)、ポケモンEXPOジムなどもエデュテイメント施設として認識されるようになっています。
テレビ番組
赤ちゃんや子供向けの教育番組もエデュテイメントです。
代表的なものとしては、セサミストリート、ひらけ!ポンキッキみいつけた!、いないいないばあ!みんなのうた、大科学実験などがあります。
ゲーム・アプリ
知育アプリや教育アプリ全般、パズルゲーム、クイズ、推理ゲーム、漢字あてゲーム、計算ゲームなど、教育的要素を取り入れたゲームがエデュテイメントに含まれます。
ネット
ネット上では、エデュテイメントサイトやコンテンツが無数に存在します。
ゲーム・アプリ、動画など種類も様々です。
プログラミング
一般的なプログラミングではなく、Scratchなどのビジュアルプログラミング環境は、子どもが楽しんで遊びながら知識を身につけられるため、エデュテイメントに含まれます。
最近では、ライントレーシングロボット「Ozobot」もエデュテイメントの一つとされています。
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エデュテイメントの知育効果
エデュテイメントの一番の特徴であり知育効果と言えるのは、楽しんで遊んでいるうちに自然と知識が身につくことです。
例えば、「算数のドリルを15ページから17ページまでやってきなさい。」という宿題には取り組めない子どもでも、算数アプリ(エデュテイメント)なら自発的に取り組み、気がつくと計算能力が向上することがあります。
このように、同じような学習でも、通常の学習方法ではなかなか身につかないことが、エデュテイメントなら楽しみながら自然と身についていきます。
文部科学省のエデュテイメントのページ
文部科学省は、子どもの教育(知育)法の一つとしてエデュテイメントに注目しており、文部科学省ホームページにエデュテイメントコンテンツを紹介するページを作成しています。
小学校低学年向けから高校生向けまで、幅広い年齢の子どもが興味を持って取り組むことができるコンテンツが豊富に取り揃えられています。
- 演劇メーカー:演劇の1シーンを作る(高校生向け)
- なるんだモン:未来の自分(仕事、夢、目標など)をアバターで表現する(小学生、中学生向け)
- 南極ワンダー:南極大陸を疑似冒険(小学生向け)
- プログラミン:プログラミンの組み合わせと並べ方を絵を動かす(ビジュアルプログラミング環境。小学生、中学生向け)
以下のリンクをクリックすると、文部科学省が推薦しているエデュテイメントコンテンツを見ることができます。
まとめ
エデュテイメントは、第2次世界大戦後のアメリカで使われ始めた年季の入った言葉ですが、テレビやスマホ、ネットの普及に伴って新しい形のエデュテイメントが次々登場しています。
子どもが自発的に取り組み、楽しみながら知識を身につけられる貴重なものなので、子どもに合ったエデュテイメントを見つけて取り組ませてあげましょう。