残留か移籍か…“控え”に甘んじる吉田麻也の気になる今後

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プレミアリーグで出場機会に恵まれない吉田麻也。(写真:Getty Images)

プレミアリーグで出場機会に恵まれない吉田麻也。(写真:Getty Images)

 現地時間12月11日に行われたイングランド・プレミアリーグのサウザンプトン対ミドルスブラ戦で、ベンチスタートの吉田麻也に出番は訪れなかった。リーグカップとヨーロッパリーグの全試合で先発している吉田だが、国内リーグ戦ではベンチを温め続け、15節終了時の先発数は僅か2回。「プレミアリーグが恋しい」と話しているように、厳しい状況が続いている。

 現時点でCBのレギュラー組は、ポルトガル代表DFのジョゼ・フォンテと、オランダ代表DFのフィルジル・ファン・ダイク。この2人に吉田は後塵を拝している。

 しかしながら、昨季に比べると2人との差は縮まってきた。最大の理由は、吉田が好パフォーマンスを維持していること。ヨーロッパリーグで安定したプレーを続け、アーセナルとのリーグカップ準々決勝でも約55メートルのロングフィードを通して得点の起点となった。そんな吉田を英メディアも評価しており、インテル(イタリア)とのヨーロッパリーグ第3節後には、英紙『サン』がチーム最高タイとなる7点の高評価を与えた。支持するのはサポーターも一緒で、先述のアーセナル戦では、ザ・ホワイト・ストライプスの『セヴン・ネイション・アーミー』に合わせ、「オー、マヤー・ヨシダー」のチャントがスタンドから聞こえてきた。吉田への評価が急速に高まっているのは間違いない。

 もっとも、吉田自身も「CBの3番手」に甘んじているつもりはなく、次のように語っている。

「いい3番手で終わりたくない。やっぱりチャンスをつかんで2番手、1番手になっていきたいって思っている。28歳ですけど、まだまだここから向上できると思っているんで。もっともっと上手くなりたい。」

 この勢いのままCBの定位置をつかめれば理想だが、レギュラーの座を争うのは、プレミアリーグを代表するCBのフォンテとファン・ダイク。容易に超えられる壁ではないだろう。となれば、新天地を模索するシナリオも考えられる。出場機会を求めて移籍するのはプロ選手にとって自然な流れで、むしろ転機になる可能性だってある。

 もっとも、吉田はサウザンプトンで定位置争いを続けていく趣旨のコメントを残している。リーグカップで準決勝まで勝ち進み、チームにタイトル獲得の可能性が残されていることを踏まえても、1月の移籍期間では残留する線が強い。


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