米国の政治コンサルティング機関、ウィキストラトのアナリスト、グレッグ・ローソン氏は米政治専門紙ザ・ヒルへの寄稿で、「トランプ氏は『逆ニクソン戦略』を実行すべきだ」と主張した。1970年代にニクソン元大統領が旧ソ連をけん制するため、中国と手を結んだ状況を覆し、今回は中国けん制のために親ロ路線を取るべきだとの指摘だ。
トランプ政権が親ロ反中の外交路線を本格化させれば、米中対立が激化し、北東アジアに新たな冷戦が生じ、韓国外交が困難に直面する可能性もある。
中国外務省や中国の官営メディアは12日、トランプ発言に集中砲火を浴びせた。環球時報は社説で「トランプ氏の商売人気質、子どものように遅鈍な外交マインドに多くの人があきれている。トランプ氏は何でも取引が可能だと考えているかもしれないが、一つの中国の原則は駆け引きの対象にはなり得ない」と述べた。環球時報はまた、「遠慮して言っても駄目ならば、結局トランプ氏と一悶着せざるを得ない。米国の敵対国に武器を提供し、武力で台湾を統一することもあり得る」と警告した。
中国共産党機関紙の人民日報も11日付紙面で、米国経済の弱点である多額の財政赤字について取り上げた。中国国際経済関係学会の陳鳳英副秘書長は「政府の負債が20兆ドルに迫り、米国経済は自転車操業の泥沼に陥っている。トランプ政権が提唱する大幅減税とインフラ整備は財政赤字と政府債務を悪化させる」と指摘した。この記事は中国が米国債の保有を減らす可能性を示唆したものとみられている。中国による米国債保有額は9月末現在で1兆1600億ドルで、米国の対外債務の20%を占めている。
中国人民大国際関係学院のホウ中英教授(ホウはまだれに龍)は「トランプ氏は台湾問題を活用し、中国から譲歩を引き出そうとしているが、状況はそんなに単純ではないだろう」と述べた。中国外交学院の李海東教授も「中国にとって台湾問題は取引が不可能な事案だという点を認識できていない以上、トランプ氏の米中関係に対する理解は浅いようだ」と指摘した。