2016年12月13日05時30分
■第1章:一時保護(1)
「いま夫婦げんかしている。子どもが巻き込まれるから、保護してほしい」
けんかをしている真っ最中の母親から児童相談所(児相)に電話があった。子どもは3歳と赤ちゃんという。
児相内で、安全確認や一時保護など虐待の初期対応にあたるチームから、ワーカーと呼ばれる児童福祉司のケイコ(仮名)とミエコ(仮名)が急行した。30代のケイコはチームに入って4年目。40代のミエコは2年目、保育士の資格を持ち、障害者福祉施設の現場などでの経験が長い。
2人が到着すると、母親が赤ちゃんを抱えたまま父親とののしりあい、もみ合っていた。赤ちゃんを受け取ろうと2人で手を出すと、父親がすごんだという。
「連れていくな。帰れ!」
虐待などで子どもが危険な状況にあると判断すれば、児童相談所は子どもを一時的に親から引き離す「一時保護」に向かう。その現場では、児相の職員たちの身が危険にさらされることもある。
夫婦は家の外に出てきて、取っ…
こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。
こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。
こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。
こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。
残り:853文字/全文:1260文字
トップニュース
新着ニュース
おすすめコンテンツ