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村田マリさんには取材を申し込み、一度は引き受けてくれたのですが、健康上などの理由からそれが実現することはありませんでした。
そこで、10年来の知人として、改めて、村田さんの過去を紐解いてみたくなりました。今回の不祥事の要因は何だったのか、それとDeNAという会社の”遺伝子”はどう繋がるのかーー。原稿を書き終えた今もなお、果てしないその問いを模索し続けています。
この記事を読むと、向き不向き、好き嫌いの問題が大きいように思う。「シリアル・アントレプレナー」というけれど、あっさりいえば「起業(のち、よきところで売却)専門家」。起業(だけ)に情熱と力を発揮するタイプ。村田氏はメディアというサービスを消費者(というか正確には広告主)に売っていたのではなくて、商品はあくまでも自分が起業した事業で、顧客は(その事業を買ってくれる)会社。つまり、彼女が向き合っていたのは競争市場ではなく、資本市場。この2つでは仕事の中身がまったく違う。彼女は大きな会社の事業責任者として長期利益を目指して商売をすることがそもそも好きではなく、したがって向いていなかった、という印象を持つ。上場企業の一事業責任者になってしまえば、もはや自分の意思で「よきところで売却」というわけにはいかない。したがって、得意技も発揮できない。不思議なのは、聡明で優秀なDeNAの経営陣がなぜ買収後にこの人にそのまま事業経営を任せたのか、ということ。こういう新しいタイプの事業を経営できる人が内部にいなかった、という単純な理由なのだろうか。いずれにせよ、起業家は必ずしも経営者ならず。とくにエクジット前提の起業専門家は、本来の事業経営にはまるで向いていないという典型例だと思う。ようするに、自分の仕事の土俵を見誤ったわけで、彼女のような起業専門家は事業売却後に経営に関与せず、「次行ってみよう!」と連続起業に専念すべきだったのではないか。で、気持ちが落ち着いたところで個人投資家になるというのが自然な成り行き。

追記:「村田さんは、何のためにそこまで走るのですか」。自分の成功と栄達のために決まっている。それはそれでいいのだが、それだけでは長持ちしない。世の中はその程度にはよくできている。
『DeNAにいるのは「賢い人」だけ』というのが、会社として村田氏を採用するリスクを取った背景なのではないだろうか?事業を進めるには、頭の良さより覚悟やなんでもやるということが重要で、成長するなかで採用しても、そこが欠けてたのかもしれない。ただ事業のためになんでもやると言っても、法律など超えてはいけない一線がある。
記事最後にある「何に駆り立てられてたのか?」というのは気になるが、それが村田氏そのものなのかもしれない。

あと記者会見含めて村田氏が出てきていないのは、下記で「会社としての経営判断ではないか」とコメントしたが、やはりそうだと思われる。
https://newspicks.com/news/1938736?ref=user_100438

なお、社内の記事だが、本当にすごいと思った。問題が出てから追ったわけではなく、10年以上の関係があったからメモがあった。そして関係があったなかでこの記事を出す覚悟というのは、自分がその立場になったらと考えたら…本件でずっとこればかり言ってる気がするが、「情報にはコストがかかる」。この記事は10年以上の関係と、それを壊すリスク取っても届けるという「コスト」がかかってる記事。
先日2年前の記事がNPsのタイムラインを席巻しました。他ならぬ村田マリさんのDeNA売却時のインタビュー記事です。この記事をみてコメントって後で起きたことの「答え合わせ」にも使われてしまうんだ。NPsって結構怖いなと思いました(笑)。

でもその記事を担当した佐藤さんはそれ以上の責任を感じていたハズです。そういった思いを「総括」したかったという思いが伝わってくる力作ですね。

このような物言いは不謹慎かもしれませんが、有吉佐和子さんや山崎豊子さんが存命なら小説にして欲しいキャラクターだなと思いました。
新聞社には書けない記事です。デジタルの歴史書としても興味深く読みました。こんな有名人をほとんど知らなかった自分の不明を恥じます。それはともかく、いまやデジタルがメーンとなった情報環境を守るのはジャーナリズムの遺伝子をしっかり埋め込むことだと改めて思います。目先の利益よりも事実の正確さ、信頼をする姿勢が評価される社会の再構築を。
M&Aの仕事に関わるものの1人として、何十年も積み上げられてきた安定した企業に比べ、昨今のスタートアップ企業が、異常に高い評価額で、売買されてきた事をずっと疑問に思ってきました。

勿論、それが誤りというわけではなく、そこに価値を見出す人たちがいるから、そういう評価額になっているのも事実で、それ自体はマーケットが決めることであり否定はしません。

ただ、その鉄火場のような相場に踊らされ、ある種の感覚が麻痺してしまった人たちもいるのではないかと思うのです。

村田さんという方にはお会いしたことはありませんし、恐らく優れた経営者なのだと思いますが、そういうスリリングなイグジットの快感に感覚が麻痺し、正しい経営者としての姿勢から逸脱してしまのかもしれないと、この記事見て感じました。
DeNAの今回の不祥事の背景が見事に描かれた力作だと思います。昨今はベンチャービジネスも異常な高値でのEXITが流行っているのですが、事業の背後にある理念が、社会にどんな価値を提供するのかという目標に裏打ちされていなければ、そして、それが組織の全部に浸透していなければ、経営は危うい。我々PEはもちろんですが、VCの方々もその辺は心して臨んで欲しいと思います。
NP編集部の渾身の連載。読んでいて胸が痛くなる言葉がいくつかありました。特に以下。

(10歳以上歳が離れている社員に向かって)「あんまり何度も同じことを聞いてくるから私、そいつにポスト・イット(付箋)を投げつけてやったの。『これに、やり方書いとけよ!』って、ね」

このたった一つのやり取りから連想される風景を考えてしまいました。
村マリさんに取材した事ある身としては一方的な批判は避けたいけど、健康問題を盾に表に出てこない態度は非難されるのも仕方ないし、彼女の影響力を考えるとやっぱり女性起業家は信用できないという意見にも繋がりかねない。何とか立て直して反論したいところがあるならしてほしい。そしてこの記事は留美さんにしか書けないだろう生々しい息遣いまで感じられて迫力ありすぎる。
この記事こそが「本当のキュレーション」なのかもしれない。10年以上にわたり幾度となく行われたインタビュー、積み重ねてきた信頼関係があったからこそ残っていたインタビュー録や取材メモから、今回の騒動に至った真相を紐解く、終わりの見えない編集航路。

インタビューこそ実現できなかったものの、決して諦めずに「過去のインタビュー録からキュレーションして記事を汲みあげた」ところに佐藤さんのジャーナリストとしての矜持を感じます。

『人生はゲーム。ビジネスもゲーム』というのは、成功者がよく語りがちな比喩だし、そういう感覚で人生もビジネスも楽しんでいる人ほど成功している印象がある。
"村田にとって人生はゲームのようなものなのではないか。そう感じることがある。
何か成し遂げたいことや理念はなくても、あるゲームの中で、何かに急き立てられて、とにかく目の前の“KPI(業績評価指標)”に向けて突っ走る。のめりこんでいく。
そして、自分が見えなくなって、倫理というストッパーは吹き飛んでしまい、気が付いたら、トリックスターになってしまっていた。"
けれどFFやドラクエのように「エンディング」のあるコンシューマーゲームではなく、僕らの人生は終わりなきランキングを争うソーシャルゲームに似ている節がある。一度トップにランクインする経験を味わってしまうと、そこから脱落するのが怖くなってしまい、権謀術数の限りを尽くして上位であり続けようとする。そして、気付かないうちに倫理観というリミッターが外れてしまう--。
村田マリさんが責任者としてしたことは断罪されるべきだけど、単なる「村田マリ叩き」に終わってしまっては意味がない。人間、誰しもそうしたダークサイドに落ちる可能性はあるわけで。僕も、あなたも。

なんというか、あまりに考えるべきことが多すぎて、今もなお僕の心の中はカオスで包まれています。
この連載について
ディー・エヌ・エー(DeNA)が運営するメディア事業で、次々と明るみになる、記事の粗製乱造や医療情報の不適切な取り扱い。成長を追いかけるあまりに、上場企業として踏み越えてはいけないモラルを破ったDeNAの、歪みの根源を探る。
株式会社ディー・エヌ・エー(英語: DeNA Co., Ltd.)は、インターネットにおけるオークションならびにショッピングサイト、およびモバイル向けポータルサイトの企画・運営等を行う日本の企業である。 ウィキペディア
時価総額
4,977 億円

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