人喰いの大鷲トリコクリアしました。
思っていたほどボリュームはありませんでしたけど、すばらしい体験をしました。
プレイ感想は後日UPすることにして、今はとにかくストーリー考察をしたくて記事を書きました。
けっこう売れてるはずなのにストーリーに関する考察がほとんど見受けられないのは探すのが下手だからなのか…。考察って「こういうところがあったからこうなんだよ」と証根拠を示すべきなのでしょうが、私の場合「こうあってほしい」という主張が強いのでやったことがない。でも、今回ばっかりはあんまりにも見つけられないので書いてしまう!
ICOの世界観について、ワンダと巨像のクリア後について、色々想いを馳せた者としてはやっぱり考察せずにはいられなかったのです。
以下、ネタバレしかありません。
クリアした人向けに、「私個人はこう思ったんだけどどう?」程度の雑文です。
それから、自分で言っておいて矛盾に気付いていないこともあると思うので、、ご指摘いただければ幸いです。 私はこう思う!って人いたらぜひ教えてください…!
※ちなみに、トリコは少年と共に旅したトリコだけではなく、谷に存在する大鷲すべてを指すと思われるので、下記の分では便宜上、共に旅した動物を「トリコ」、その他を「大鷲」と区別しています。
1・トリコたちは人喰いでは(食料にしては)ない
人喰いだったのは、トリコたち大鷲ではなくあの白い塔にいた「コア」じゃないかなというのが私の考えです。
塔の屋上にあった雛のような石像が電波を発した途端、集まってきたトリコたちは石像に人を食べさせていました。
あれは雛が餌を求めるように「腹が減った、人を持ってこい」とトリコたちに発信したのでは。(大鷲の雛に似せて石像を作ったのではとすら思える)
あの石像に人を入れたあとにトリコが食べていた食料である樽が放出されるので、「樽には人が入っているのでは?」という意見が多いみたいなのですが、私は樽は人と引き替えに与えられる褒美のようなもので、あの中には人は入っていないのかなって。入ったところと出てくるところ違いましたし。
途中何度か、トリコがおかしな装置によって混乱して、言うことを聞かなくなるシーンがありましたよね。その後、トリコは少年を食べてしまいます。
あの装置から発される電波と、最後の白い塔から発される電波は同じものだと思いました。つまりコアが人を求めていると考えました。
それから、トリコは人を消化できないと思うんです。
トリコが少年を食べて落雷を受けたあと、鎧たちによって運ばれましたが寝ているあいだに少年を吐き出しました。
目が覚めたトリコはお腹が空いていたようですし、人を食料としているのならあんなにペッと吐き出したりしないんじゃないかなと。
ゲームの最後で、トリコが少年を村に運ぶときも飲み込んで運んでましたから、トリコたちが人を飲み込むのは食べるたべではなく、運ぶためなのではないでしょうか。
そして、クリア後に谷で暮らすトリコがいましたよね。
あの少年が大人になってるので結構な年月が経っているはず。ですが、トリコは生きてる。
そのあいだ何を食べて生きていたんだろう?
まさかどこかの村で人を食べたのか? でも、普通の状態のトリコは、お腹が空いたって少年を食べようとしたことはありませんでした。
プレイした人ならわかるはず…トリコはきっと、人を食べてなんかいない。
2・だからって、人を喰うコアの目的はわからない
あの谷のようなところに住み着いて、巨大な遺跡を築いたのはコアを含む何か?
遺跡の中は、トロッコや木箱や建物のサイズ感を見ると、普通に人間(サイズのものが)が歩き回ることが前提の建物ですよね。
あとは、白い塔の屋上にあったのが雛を模した石像だったので、コアは成長途中であり身動きが取れないのかもしれないなと思いました。
それに、大鷲の胃袋経由しないと消化できないのかも。大鷲の胃袋を通過した人間は体に模様が刻まれているし、あれは消化可能になった証なのかなって。
3・あの谷と遺跡群は何なのか
あの谷、すごく独特な形をしてますよね。自然に作られたとは思えないので、誰かが、何らかの力があの谷を形成したのかな。
それに、白い塔に比べて他の遺跡部分の崩壊はかなり進んでいました。元々人間がいたところに何かがやってきて、白い塔を築きそこにいた者たちは駆逐された…とかかもしれません。
あるいは、白い塔を中心にあの建物を築いたけれど、なんらかの理由で遺跡群のほうは放置されるようになってしまったか。
いずれにせよあの塔のなかで白い塔だけが綺麗な形を保ち「生きている」ように感じるのは何かがありそうですよね。
4・トリコが鎖に繋がれていた理由
と、ここまで来て、ではなぜ最初のトリコが鎖で繋がれていたのか、について。
トリコが落雷によってケガをし、命令の受信をする角もなくなってしまったのでいったん隔離(静養?)のために鎖に繋がれていたのでは。
命令を聞かなくなったトリコは反乱の恐れがあったのかもしれませんね。 運ばれるときに布をかけられていたので、鎧(コア)たちも殺すつもりはなかったのではないでしょうか。(最初の場所に樽もたくさんあったので、入院のような感じかも)
5・途中に襲ってきたもう一匹のトリコ
あれはトリコとは別の、プレイ中に出てきたもう一匹の大鷲なのではと思います。
EDで浮かび上がった四つの瞳は、トリコとあの一匹。 つがいにでもなったのかな。
道中襲ってきたのは、少年と旅したトリコを心配か、コアに反乱しないよう説得しようとしていたのかも。
6・鎧たちはなぜトリコを襲うのか
鎧たちはコアの命令によって動いていると思っています。
身動きのできないコアに代わり、谷やトリコを管理している存在。だから、命令の利かないトリコを処分するために向かってくる。
トリコとはぐれたときに鎧が少年を運んでいこうとするのは、彼がコアの餌になるからでしょう。
また、鎧たちが発射する文字の形をしたエネルギーと、コアから出てくる文字は同じなので、やっぱり繋がりのある存在……コアの手足と考えるとしっくりきます。
7・大鷲トリコとは何者なのか
大鷲たちは、最初から存在していてコアに操られる存在になったのか、コアによって生み出された大鷲なのか、どちらも考えられるなあと思いました。
コアによって生み出されたため、最後のコアの崩壊と共に滅茶苦茶な電波を受信して滅んでしまった?
トリコと、途中で出てきた大鷲は、1回角が折れてるんですよね。トリコは落雷で落下した衝撃で、途中の大鷲はトリコと戦うなかで。
だからこの2匹はコアの崩壊の影響を受けず、正気を保っていたんじゃないかな。 …結局トリコの正体はわかりません。作られた存在、元々いた動物…どちらと考えても妄想が捗るなあ。
残る疑問点
鏡の意味がわからない
鏡の意味がよくわからないんです。
あの鏡は冷気が漂う、白い壁に横たわる人型の石像から少年が発見しました。 あれって、最後にトリコと共に旅した白い塔と同じですよね。
遺跡が巨大なので位置関係がわからないのですが、かなり冷え込んでいる場所なのと壁の色などもう共通しています。同じ塔の上階と地階と考えていいはず。
あの鏡は塔の内部の仕掛けを色々操作できます。制御のための鍵のように感じました。
トリコの尻尾からイカヅチを放つこともできますね。(トリコはそれを知らなかったんですよね、最初にイカヅチが出たときびっくりして尻尾を見てたから)
最初は白い塔のいろんな鍵で、あの人型の像にくっついていたのはそれが塔にとっての大切なものだからだと思っていました。 でも、あの光を浴びると白い塔を守る存在と思われる鎧は動きを止めてしまうし、トリコのイカヅチだって問題なく当たってしまいますしコアだって壊せてしまったし…どういうことなんだろう。
何て言ったの?
電波塔の上に行ったとき、少年が谷の外側を見てなにかを喋ったけれど、字幕がなかったので何を言っているのかわかりませんでした。バグ?私だけでしょうか。
少年たちはなぜまとまって寝ていたのか?
一個気になったんですが少年が寝ていた小屋みたいなところ、なんで子供たちがあんなに大勢まとまって寝ていたんでしょう? 兄弟にしては数が多すぎるような…あと、おばあさんがスタッフロールで役名「ナニー(母親に変わって子育てをする人、ベビーシッターよりもっと密接な関係)」になってました。
でもあれじゃ大鷲に食べさせるために並べて寝せてたとしか思えないのですが…。でも村人たちも、大鷲には抵抗しようとしてたしね。子供を守るためにあえて一箇所で寝せてる?そういう文化の村?
選ばれし者とは?
トリコは、少年を連れていくときに目を合わせて洗脳のようなことをしていました。あれはいったいどういうことなんだろう?
塔に連れていく人間は、誰でも良いということではなかったのかな。
ちょっと気になった白い塔の構造
最後の白い塔で、コアの部分に行く前の真っ白な部屋。エレベーターであがった場所なんですが、樽の残骸が散らばっていました。あれが何なのか気になります。
また、白い塔の人間を入れる雛の石像ですが、あれは木材とかがかかっていて、少年がそれを避けたことによって発動しましたが、しばらく動いていなかったのかな。
考えれば考えるほど広がっていくトリコの世界観
読み返すのも嫌なぐらい長くなってしまいましたため、矛盾などご容赦くださいませ。
考えれば考えるほど、遺跡の構造ひとつとっても妄想が広がってしまう世界観。
どんな考えがあるのかなー、みなさんあの世界観やトリコやコアについてどうお考えなんです?
トリコもまた、ICOやワンダと巨像のように、プレイした人の数だけ世界観がある作品なので、ぜひ知りたいです! そして、答えが出ないところがいいんだよね…。
プレイの感想としては色々あるのでまた後日まとめたいと思います。