吉田拓郎「金沢事件」 女子大生の狂言でCM自粛、放送禁止に
ー1973年5月ー
食道がんを克服した桑田佳祐が宮城で復活ライブを行った。パワフルな桑田を見て誰もが「あの人は……」と思い浮かべたのが、肺がんを患った吉田拓郎(65)。8年前に手術。2年前には生涯最後と銘打った全国ツアーを途中で打ち切る事態になったが、今はラジオ「オールナイトニッポンGOLD」にレギュラー出演している。そんな拓郎にも人に歴史ありのスキャンダルがあった。
「男を殴り、女性を監禁して乱暴した」「落ちた偶像」……。
拓郎が一斉にバッシングされたのは1973年。5月23日朝、拓郎宅に石川県警金沢中署の3人の刑事がやってきた。容疑は“婦女暴行致傷”。警視庁の取調室で逮捕され、手錠をかけられた拓郎は金沢に連行された。マスコミはこれに飛びついた。ヒットを連発し、“テレビ出演拒否宣言”など生意気な言動にイラだっていたこともあり、「フォークの貴公子」をこき下ろした。