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【テクノロジー最前線】
「宇宙太陽光発電」の実現性確認 JAXA、上空からのレーザー送電実験に成功 気になる「焼き鳥問題」は…
JAXAは、2015年には電波(周波数2・45ギガヘルツ帯のマイクロ波)による地上-地上での送電にも成功している。マイクロ波は送受信設備が大きくなるものの、雲も通過するため地上の受光施設は1カ所で済む。一方、レーザーは晴れている必要があるので複数カ所を使うなどそれぞれに長所短所があり、技術開発は2本立てで進められている。
気になるコスト
さて、宇宙発電には原発何基分のポテンシャルがあるのか。
地上で行われている太陽光発電から想定してみたい。地上での太陽光発電の例を挙げると、豊田通商と東京電力の合弁会社「ユーラスエナジーホールディングス」は青森県六ケ所村で、東京ドーム約50個分に相当する2・53平方キロメートルの土地に約51万枚の太陽光パネルを設置している。総出力は11万5000キロワット(交流)だ。
標準の原子力発電所(100万キロワット)0・1基分に相当するが、地上では夜もあり、さらに曇りや雨の日もある。一般に、地上での稼働率は10分の1程度とみられるため、六ケ所村のパネルが宇宙にあれば、ちょうど出力は、ざっと原発1基分となる計算だ。
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