12月10日 09時35分
噴煙を分析することで火口の温度を推定する技術を名古屋大学の研究グループが開発し、噴火の予測などにつながる研究として注目されます。
これは鹿児島県の桜島などで研究を続けている名古屋大学環境学研究科の角皆潤教授のグループが開発しました。
グループは火口の温度が高いと噴煙の水素分子の中の重水素の割合が高くなる関係に着目し、桜島の上空に軽飛行機を飛ばして噴煙を採取し、重水素の濃度と火口温度の詳しい関係性を導き出しました。
この方法で桜島の火口温度を推計すると、おととしの時点で、900度を超える高温となっていて、その後の噴火につながるマグマ上昇が考えられると言うことです。
この研究成果で、登山が規制される活火山でもドローンや飛行機で噴煙を採取すれば、火口温度を推計することができ、噴火予測などにつながるものと期待されていて、11月、アメリカの科学雑誌「ジオフィジカル・リサーチ・レターズ」電子版に掲載されました。
研究グループの角皆潤教授は「この技術をさらに進めて、火山の噴火に備えた避難の判断など防災にも役立ててほしい」と話しています。
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