蹴球探訪
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【首都スポ】麗しきラ組女子W杯切符ゲットへ JKクインテット世界へ出陣2016年12月10日 紙面から
若きラ組女子よ、世界をつかめ! 来年8月にアイルランドで開催されるラグビーの女子15人制W杯に向けたアジア・オセアニア予選の日本代表は9日、開催地の香港に向け出発した。今回の日本代表は28選手のうち高校生が5人、そのうち2年生が3人を占めるヤング布陣。中でもFW小西想羅(国学院栃木)、SH津久井萌(東農大二)の2人は首都圏勢だ。世界を驚かせた男子日本代表のW杯、五輪の活躍に続き、今度は麗しきラ組女子が世界に挑む! (文・写真=大友信彦) ◆国学院栃木2年FW 小西「最初は高校ラグビー部の吉岡監督から電話で『合宿に招集されたぞ』と聞かされて、『え? 高校の選抜か何かですか?』と聞き返したら『違うよ、ジャパンだよ』と。え? 信じられなくて、実際にキャンプに来るまでは『ホントかな?』と疑ってました」 小西想羅は照れくさそうに話した。現在16歳。生まれたのは2000年2月という元ミレニアム・ベビーだが、若くても経験はあなどれない。幼稚園の年長組で始めたラグビー歴は12年目だ。国学院栃木高では男子部員とともに練習する。 「男子と一緒に練習した方が強くなれると思って進学したし、普段から『男子に勝ってやろう』と思って練習してます。女子はタックルなし、ホールド(つかむ)だけのメニューにしか入れないんですが、最近は男子部員に『おまえはムリ』『1人じゃ止まらない』とか言われたり(笑)」 小4から中3まではラグビーと並行して柔道にも励み、格闘センスを磨いた。公称データは166センチ、68キロだが「今年に入って5キロくらい増えました。ずっとウエートトレーニングしてきたのが、最近になって増え出しました」というガッチリしたカラダは、オトナ女子選手の中に入っても存在感を放つ。 「日本代表で外国とやれるなんて、なかなかできない経験だと思うけど、これを『良い経験』だけで終わらせず、このチャンスをモノにしていきたい」 20歳で迎える東京五輪を目指してきたが、4年前倒しで訪れた世界デビューの舞台。16歳の瞳が光った。 <小西想羅(こにし・そら)> 2000(平成12)年2月21日、東京都中野区生まれ。166センチ、68キロ。4歳のとき杉並ラグビースクールでラグビーを始め、北中野中ラグビー部を経て国学院栃木高2年。昨年6月にはラガールセブンの一員として、高1ながら太陽生命ウィメンズセブンズに出場し、秩父宮大会準優勝。花園のU18女子15人制に東軍で出場。ポジションは15人制は主にロック。7人制はプロップ。
◆東農大二2年SH 津久井「合宿に呼ばれたときは、レベルの高い人たちと一緒にラグビーをできるので、いろいろなことを吸収できるなというのが楽しみで、自分が選ばれるかどうかは全然考えていませんでした」 9日の代表メンバー発表のあと、津久井萌は静かに笑った。W杯予選に臨む女子日本代表に最年少で選ばれた高2トリオでも、誕生日は最も遅い3月28日。ただいま16歳8カ月という若さだ。 ユースアカデミー等の招集歴はなし。中学時代に県選抜、昨冬の花園女子東西対抗に選ばれたが、太陽生命セブンズで活躍した同期の小西や加藤らに比べれば無名に近い存在だった。だが今年9月に菅平で開かれたピンクリボン杯で、視察に訪れたサクラフィフティーン有水剛志HCの目に留まった。 「パスさばきが抜群。15人制ではアタックのテンポが生命線だけど、津久井はパスを投げるまでに無駄な動作がまったくない。超掘り出し物です」 本人は「足が速くないのでセブンズよりも15人制が好き」と苦笑いする。目指すSH像は日本代表の田中史朗。 「小3のとき、パナソニックのサテライト試合を見にいったときに『ボールを持ち出すときに相手を見る』とアドバイスしていただきました。それは今も意識しています」 登録データの152センチ、47キロはチーム最小兵だが「ウエートトレーニングで今は4キロくらい増えました」と目を光らせる。最若最小最軽量の16歳が、高速パスでサクラフィフティーンをW杯へ導く! <津久井萌(つくい・もえ)> 2000(平成12)年3月28日、群馬県高崎市生まれ。152センチ、47キロ。幼稚園の年長組のとき、1歳上の兄と一緒に高崎ラグビークラブでラグビーを始める。東農大二高1年の昨冬、リオ五輪予選東京大会のエキシビションマッチ、花園のU18女子15人制にに出場。ポジションはSH。
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