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【プロ野球】

荒川博さん通夜に400人 王さん、頭下げ感謝の思い

2016年12月11日 紙面から

荒川博さんの通夜会場から引き揚げる葬儀委員長の福岡ソフトバンク・王会長(佐藤雄太朗撮影)

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 元巨人打撃コーチで、4日に心不全のために86歳で亡くなった荒川博さんの通夜が10日、東京都中野区の宝仙寺で営まれ、現役時代に一本足打法の指導を受けた王貞治さん(76)=現ソフトバンク球団会長=や巨人の長嶋茂雄終身名誉監督(80)ら約400人が故人をしのんだ。

 祭壇にはコーチ時代につけた背番号73の巨人ユニホームや王さんのバットなどが置かれた。葬儀委員長を務めた王さんは、穏やかに笑みを浮かべる恩師の遺影に、深々と頭を下げた。

 「ただただ、ありがとうございました、と。朝から晩までとにかくバットを振って、振って、振りまくった。一つ一つ説明を受けながら一本足打法は形づくられていった。荒川さんが自分の身を削ってくれたからできた」。中学生のときに出会い、厳しくも温かい目を注がれ、師弟で積み上げた868本塁打。感謝の思いを口にした。

 会場には王さんらを指導したり、野球少年を教えたりしている写真が飾られた。自身の経験を踏まえ、王さんは「練習あるのみ。体で表現するには体で覚えるしかない」とあらためて思い起こした。

 突然の別れだった。当日は巨人のOB会に出席予定。その前には、親交があった女子ゴルフの上田桃子を指導するはずだった。上田は今年に入り、荒川さんから練習方法などのアドバイスを受けていた。この日参列し「あんなに情熱のある方とお会いしたことがない。もう一度、てっぺんを取ることを信じ続けてくれた」と、別れを惜しんだ。

 葬儀・告別式は11日午後1時45分から宝仙寺で行われる。

 

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