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異例の休園、長期化も 確定20日ごろ

記者会見で動物園エリアの一時休園について説明する東山動物園の黒辺雅実園長(左)ら=名古屋市千種区で2016年12月10日午後11時4分、木葉健二撮影

 飼育していたコクチョウから簡易検査で鳥インフルエンザの陽性反応が出た東山動植物園が、11日から当面の間の動物園休園を決めた。黒辺雅実・動物園長らが10日深夜の緊急記者会見で明らかにした。休園が長期化する可能性もあり、国内2位の入園者数を誇る人気施設の半分が休む異例の事態に、問題の波紋が広がっている。

     「日曜日の動物園を楽しみにしていた子どもさんには大変申し訳ない」。記者会見に臨んだ黒辺動物園長は、険しい表情で理解を求めた。動物園エリアの休園は台風などの臨時休園を除くと、太平洋戦争末期に1年ほど休園した時以来という。

     東山動植物園によると、園内では鳥類61種約240羽を飼っている。11月29日にコクチョウが死んで以降、今月3日にコシジロヤマドリ▽4、6日にコクチョウ各1羽▽10日にシジュウカラガンと計5羽が死んだ。

     このうち鳥インフルエンザの陽性反応が出たのは、6日に死んだコクチョウのみ。今回死んだ鳥も簡易検査で陰性だった。ただ、複数の場所で鳥が相次いで死んでいることから、動物園全体の防疫強化が必要と判断した。

     園内の池には多くの野鳥が飛来するため、同園は野鳥が感染源となる可能性が高いとして、今月4日までに二つの池の鳥類6種約50羽を隔離。7日に9施設で消毒剤をまいたほか、陽性反応が出たコクチョウを飼育していた胡蝶池の立ち入りを禁止。来園者が鳥と触れ合える2施設を閉鎖していた。

     同園はコクチョウなどの感染が確認された場合、国などと協議し、殺処分も選択肢に「最善の策をとる」としている。陽性反応が出たコクチョウなどの確定検査は鳥取大で進められており、結果判明は今月20日ごろになる見通し。少なくともそれまでは休園を続ける方針で、影響の程度は見通しにくい。異例の事態に直面した同園は当面難しい対応を迫られそうだ。【金寿英、竹地広憲】

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