20140912_D_市長カジノ「なんとしても」

 一体、この市長は何を語っているのか、ご自身に自覚があるのだろうか?
 ただでもお忙しいことだし、来年春の市長選挙に2期目の挑戦を表明し選挙モードに入っていて、1年前の9月、自身がどう発言したか、敢えて氏の記憶を呼び覚ましてあげなければならない。
 1年前、2013年第3定例市議会本会議での市長自身の答弁を報じる北海道新聞記事を下に表示しよう。

20130911_D_第3定例市議会市長カジノ答弁2


 市長は、(カジノを中心とする)統合リゾート施設 (IR)について、
 「市民がどう考えるかが何より大事だ。」
 「市民合意が得られない場合には誘致活動からの撤退を健闘する」

考えを示した。また、
 「市の財政負担が膨らむなど小樽市にとって予想外にデメリットが大きいと判断した場合にも再検討をする」
とした。

20130911_D_第3定例市議会市長カジノ答弁3
 更に、佐々木秩市議(民主)の《これまでの議会答弁で『市民の幅広い意見を聞きながら誘致の是非について慎重に判断していく』としていた》が、という質問に、
 「IRの誘致活動を進めてはいくが、現段階では最終的な決定をしたとは考えていない。
  市民の理解を深めてもらうため情報提供に努めたい。

と応えていた。
 それが、来年の市長選挙再選を意識したとたんの本年9月市議会では、
 「(誘致を表明しているカジノを含む統合型リゾート施設《IR》の雇用創出効果について)大変な数字になる。何千人ではなく、万になるかもしれない」
とし、
 「人口減少問題を考えると、何としても小樽に誘致したいと思う」
と積極的な姿勢を示した。
 「(海外でIR事業を展開する事業者から)小樽は新千歳空港からのアクセスが良く、自然に恵まれている」
 「1500人暗い収容できるホテルや、2000人くらい入れる劇場を作るといい」
と言った提案を受けていると言い、シンガポールのIRを例に施設全体に占めるカジノの面積ベースの割合は2.5%から3%にとどまる」

とし、
 「(カジノ以外の)97〜98%の部分が、市民にとってプラスであることを大きく伝えたい」
と述べたという。
 
 笑ってしまう。
20140822_D_日本に世界最高カジノを シンガポールやマカオやラスベガスでカジノを展開する事業者は、確かに市長が言うくらいの大型投資をしたがっている。
 つまり、3000〜4000億の超大型投資をしたがっているし、国もそのような大型投資が日本に投下されるのを目論んでいる。
 が、それに該当するアクセスや遊休地が「この小樽にあり、選定候補だ」という判断は下していない。
 逆に、小樽にそれを誘致出来る規模の遊休地が「あるのか」と逆質問をしているだけなのを、舞い上がって勘違いし、さらに市長選挙支援を頼る先の小樽IR幹部にすり寄っている、だけでしかない。
 
 カジノ推進の小樽IR関係者は口を閉ざしている。
 が、8月末、札幌で開催された商工会議所関係会議で、カジノ議連(国際観光産業振興議員連盟 )の幹事長・岩屋毅氏が来札・講演し、質問コーナーで小樽商工会議所関係者が
 「4000億円前後の大規模投資をする巨大IR」と「小規模のヨーロッパ型ハウスカジノ」の可能性」
ついて質問した。
 岩屋氏は、
 「今、政府が投資を求めているのは4000億円前後の大規模投資をする巨大IRであり、数百億円規模の小規模投資のIRは考えていない」
と、そこまで言うかというほど明確に応え、その土地を提供できる都市でなければ選定は無理だ、と応えたという。
 空港と隣接し、空港周辺に大遊休地のある都市、すなわち苫小牧とは敢えて名前は挙げなかったが、質問したカジノ推進の小樽商工会議所関係者は肩を落として帰樽した、という。
 市長は、出席した市職員から当然その報告は受けている。
 にもかかわらず、このつんのめるくらいの「カジノ前のめり」は、何としたことだろうか。

 所詮、地道な長期的、戦略的なまちづくり展望を持とうとしない無能な市長ほど、博打的思考でカジノに飛びつくだけだ。
 どうやら、小樽市長はカジノを来年市長選挙戦のテーマにしたいらしい
 であれば、我々も応えなければならない。
 かたや無能市長、かたや連続2回落選の候補しかいないなら、市民はカジノなどを言わない候補に入れるしかない。
 来春の市長選挙では、無能市長は連続2回落選した候補を自ら勝たせてしまう、わけだ。
 
 さて小樽消費者協会の会長殿はカジノ礼賛主義者であるのは、有名だ。
 その小樽消費者協会が、カジノ誘致に「中立な立場」と敢えて表明し、カジノの賛否のアンケートを実施した。

 結果は・・・、 
20140911_D_消費者協会カジノアンケート

 同協会は、「賛否どちらとも言えないが多数」という結果になると読んでいたらしい。(^^)
 それをもってカジノ(IR)推進に弾みをつけようと考えたか。
 
 会長殿には残念だろうが、消費者、市民の方が健全で、冷静にまちの将来に危機感を持っている。

20140914_D_カジノ反対街頭行動