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大統領選「ロシアがサイバー攻撃」 米、08年以降分調査へ

2016/12/10 10:43
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 【ワシントン=川合智之】オバマ米大統領は過去の米大統領選に関するサイバー攻撃について情報機関に調査を命じた。今年7月の民主党全国委員会などへのサイバー攻撃はロシア政府の関与が疑われている。国の指導者選びに外国政府の介入を許せば安全保障上の脅威となることから、オバマ氏は2008年大統領選までさかのぼって詳細に調査し、来年1月の退任までに結果を報告するよう指示した。

 シュルツ大統領副報道官が9日の記者会見で表明した。「(サイバー攻撃は)ロシア最高指導部が指示したと米情報機関は明らかにした」と指摘。オバマ氏の指示は今週初めに出したもので、調査には国土安全保障省や司法省、米連邦捜査局(FBI)、国務省などが幅広くかかわり、結果は議会とも共有する。

 米政府は10月、民主党全国委に対する7月のサイバー攻撃にロシア政府が関与したとの声明を出した。サイバー攻撃では委員会幹部のメールが流出し、ヒラリー・クリントン氏と指名を争ったバーニー・サンダース上院議員を追い落とす相談をしていたことが発覚。当時の委員長が辞任した。

 クリントン前国務長官陣営のジョン・ポデスタ選対責任者のメールも告発サイト「ウィキリークス」に流出。このサイバー攻撃にもロシアの関与が疑われているという。

 オバマ氏は7月に「トランプ氏はプーチン大統領を繰り返し称賛している」と述べ、トランプ氏当選のためにロシアが関わった可能性を示唆していた。トランプ氏側は9日、声明で反論。「選挙は歴史的大勝利で、ずっと以前に終わったことだ」として、「次に行こう」と述べた。

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