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殺害後、燃料まき放火か 長崎県警が捜査本部

古川さん親子の通夜の会場に入る参列者=長崎県対馬市で2016年12月10日午後5時57分、今野悠貴撮影

 長崎県対馬市豊玉町曽(とよたままちそ)の民家が全焼して男女2人の遺体が見つかった事件で、いずれの遺体も焼損が激しく何らかの燃料を使って放火されたとみられることが捜査関係者への取材で分かった。県警は10日、殺人・放火事件と断定して県警対馬南署に捜査本部を設置。2人の周辺にトラブルがなかったか調べている。

     捜査関係者によると、住人の漁業、古川敬氏さん(65)と次女で診療所職員の聖子さん(32)の遺体は、性別が分からないほど焼損していた。司法解剖の結果、いずれの頭部にも骨折など複数の外傷があった。煙を吸い込んだ形跡はなく、何者かが殺意を持って2人の頭部を鈍器で殴って殺害後、燃料をまいて放火したとみられる。

     古川さんが普段使っていた軽トラックは現場から南に数キロ以上離れた同市美津島町内で見つかった。県警は何者かが2人を殺害後に逃走に使って乗り捨てたとみて、車内の遺留物などを調べている。

     聖子さんの知人らによると、聖子さんは対馬市内の高校を卒業した後、福岡市の病院や花屋で勤務。約2年前に対馬市に戻り、自宅近くの診療所で働いていた。捜査本部は福岡県警とも連絡を取りながら2人の交友関係などを捜査している。

     事件は7日午前7時半ごろ発生。古川さん方の木造2階建て住宅約360平方メートルを全焼し、焼け跡から2人の遺体が見つかった。

     10日夜には対馬市内で通夜が営まれ、親族や友人らが2人の死を悼んだ。

     参列者によると、古川さんの長男が「みんなで2人を送っていただきたい」とあいさつし、喪主の古川さんの妻も気丈に振る舞っていた。娘が聖子さんと同級生という女性は「悲しみでいっぱい。いつもにこにこしていた聖子ちゃんが亡くなるなんて」と絶句した。

    【今手麻衣、遠山和宏、今野悠貴】

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