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2016紅白歌合戦「当選」「落選」全裏事情
SMAPは出るかのか出ないのか

「新しい紅白」、これが今年のコンセプトだそうだ。そのために、ヒット曲のない大御所に非情な「落選通知」。毎年同じ歌を歌うグループも排除した。そして当日、さらなる大サプライズが……あるのかも。

小林幸子はもう古い

「一見すると、目玉のないラインナップと思われるかもしれませんが、今年の紅白はこれまでとは違った新しいものに変わる第一歩になりますよ」

NHK関係者は誇らしげにそう語る。

11月24日、紅白歌合戦の出場者が発表された。前出の関係者は、キーワードは「世代交代」と「視聴者の声」だと言う。

「東京五輪を目前にした'19年の大晦日に放送される第70回までに、4ヵ年計画で過去のしがらみを一掃して、新たな紅白を作り上げるというのが大きな目標です。

その象徴がこれまで39回出場していただいた大御所の和田アキ子さんの落選です。近年、ヒット曲に恵まれない和田さんが連続出場していることに疑問を持っていた視聴者が多くいたと思います。そういう声を汲み取ったということです」

 

一昨年に森進一が「紅白の定年制」を提唱したときに、和田は「(卒業は)アーティストが決めるものじゃない」と噛みついた。それほど紅白出場に強い思いを持っていた。

「和田が落選を知ったのは発表の1週間ほど前で大きなショックを受けた。所属事務所・ホリプロの幹部が、なかなか本人に伝えられなかったそうです。もし和田と同じホリプロ所属で、朝ドラ『とと姉ちゃん』の主演を務めた高畑充希が紅組司会となれば、結果は違ったでしょうが、来年4月スタートの朝ドラ『ひよっこ』の有村架純が司会になった時点でもう可能性はなかったですね」(大手芸能事務所幹部)

「お約束」となっていた出演者を落選させることで、視聴者に変革を印象づけているのだ。

「過去33回出場し、昨年は特別枠に恒例の豪華衣装で登場した小林幸子も落選となりました。彼女が出場すれば、どうしても昔の紅白のイメージに戻ってしまいますからね」(NHK関係者)

かつて紅白出場について、「倒れるまでやる」と力強く語っていた細川たかしは今年自ら卒業を宣言した。

「実は和田と同じく近年ヒットのない細川は、昨年の段階で当落スレスレ。今年は選ばれない可能性もあった。『後進に譲る』と身を引いたほうが、自分の商品価値を下げないと判断したのでしょう。結果として和田を道連れにしましたね。もちろんかつての『島倉卒業事件』のようにカムバックも狙っています」(大手レコード会社幹部)

'87年に島倉千代子は「紅白卒業」を宣言した。ところが、翌年に『人生いろいろ』が大ヒット。あっさりと宣言を撤回し、紅白に出場した。

ここ数年、紅白を盛り上げてきた美輪明宏も落選した一人。

「81歳というご高齢がまず理由でしょうね。それにいくら名曲でも毎回『ヨイトマケの唄』では新鮮味が薄れてしまいます。『俳優枠』という意味では、今回大竹しのぶさんが出場します。NHKの歌番組『うたコン』に何度か出演して、視聴者から好評で、NHKの現場スタッフも出場を熱望していました」(NHK番組制作スタッフ)

4年連続で『女々しくて』を歌ってきたゴールデンボンバーも落選。代わりは流行りのピコ太郎か。

「もともと紅白は1年間受信料を払ってくれた視聴者への感謝という意味もありました。その原点に返って、今年聞きたい歌をテレビで披露してもらうということです」(NHK若手局員)