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縁石乗って走行、事故直前混乱か

松岡容疑者の走行ルート
原三信病院(奥)から運び出されるタクシー=福岡市博多区で2016年12月3日午後10時1分、和田大典撮影

 福岡市博多区の原三信(はらさんしん)病院にタクシーが突っ込み10人が死傷した事故で、タクシーが病院前の市道右側の縁石に車体の右半分を乗り上げて走行していたことが捜査関係者らへの取材で分かった。福岡県警は、自動車運転処罰法違反(過失致死傷)容疑で送検された松岡龍生容疑者(64)が、車を止めるための操作に気を取られてパニック状態になっていたとみて調べている。

 捜査関係者らによると、松岡容疑者のタクシーは病院の手前約60メートルの交差点を一時停止せずに通過した後、市道左側に路上駐車していた2台の車両をよけるように右側に寄って走行した。市道右側の縁石の2カ所にタイヤが接触した跡が残っており、タクシーの右前輪と右後輪が乗り上げたとみられるという。

 タクシーはそのまま病院東館1階前にいた3人をはね、東館1階のラウンジに突っ込んで奥の壁に衝突した。タクシーの前部は壁を突き破って奥の調理室の棚やシンクなど設備の一部を壊しており、かなりのスピードが出ていたとみられる。また、交差点に進入する前の市道でも中央線をまたぐように走行しているのが近くの住民に目撃されていた。

 松岡容疑者は「ブレーキを踏んだが停車せず、エンジンブレーキをかけようとしたが減速しなかった」と供述しており、県警は事故直前にシフトレバーなどの操作に気を取られて前方を注視していなかったとみている。

 一方、国土交通省は6日、松岡容疑者が乗っていたトヨタの「プリウス」について、2014年2月と今年6月に電気装置や燃料装置の不具合など3件のリコールが届けられたが、いずれも修理済みだったことを明らかにした。ブレーキの不具合に関するリコールは対象外だったという。【平川昌範、志村一也、宗岡敬介】

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