病院に車突っ込み3人死亡、1人重体 タクシー運転手逮捕 福岡市

原三信病院に突っ込んだタクシー。現場では消防や医療関係者による救命活動が行われた=3日午後5時15分ごろ、福岡市博多区(読者提供)
原三信病院に突っ込んだタクシー。現場では消防や医療関係者による救命活動が行われた=3日午後5時15分ごろ、福岡市博多区(読者提供)
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 3日午後5時ごろ、福岡市博多区大博町の原三信(はらさんしん)病院の東館1階ラウンジにタクシーが突っ込み、ラウンジ内にいた人たちが巻き込まれた。博多署によると、男性2人、女性1人の計3人の死亡が確認された。このほか男女7人が負傷し、うち女性1人が意識不明の重体。署は自動車運転処罰法違反(過失運転致傷)の疑いで同市西区小戸4丁目、個人タクシー運転手松岡龍生容疑者(64)を現行犯逮捕した。同法の過失運転致死傷に容疑を切り替え、送検する予定。

 署によると、死亡したのは同市博多区豊1丁目、花田盛幸さん(44)と妻の美佐代さん(44)、同区東比恵4丁目、遠藤一行さん(53)の3人。署の調べに対し、松岡容疑者は「ブレーキを踏んだが、車が止まらなかった。エンジンブレーキをかけようとしたが減速せず病院に突っ込んでしまった」と供述している。呼気からアルコール分は検出されていない。

 目撃者などによると、タクシーは病院東館1階のガラスを突き破ってラウンジ内に入り、その場にいた人を次々とはね、室内の壁にぶつかって止まった。乗客はいなかった。タクシーは東館につながる直線道路をゆっくり進んでいたが、数十メートル手前で突然加速したという。

 同市消防局によると、負傷者の多くは原三信病院で治療に当たったが、30代女性、40代女性、50代男性の3人は現場から市内の別の病院に搬送されたという。

 同病院のホームページによると、病院は福岡藩の藩医が起源で、代々「原三信」を名乗り、12代原三信が1879(明治12)年、現在地に開業した。内科や皮膚科、泌尿器科などを備えた総合病院で病床数は359床。JR博多駅から北西に約2キロのビルや住宅が立ち並ぶ地域にある。

=2016/12/04付 西日本新聞朝刊=

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