福岡市博多区の原三信病院にタクシーが突っ込み、10人が死傷した事故で、自動車運転処罰法違反(過失運転致傷)容疑で逮捕された運転手の松岡龍生容疑者(64)が、「ブレーキが(病院の手前300メートル余りの)公園付近から利かなかった」との趣旨の供述をしていることが5日、県警交通捜査課への取材で分かった。
公園から病院までに二つある交差点でも一時停止せず、直進していた。同課は、事故原因の解明に向け、ドライブレコーダーの解析を進めるとともに、ブレーキが作動したかなど車体の整備状況も調べている。
同課によると、松岡容疑者は、事故直前に病院から約350メートル離れた公園に立ち寄った後、運転を始めたところ、ブレーキが利かなくなったと説明したという。
県警によると、事故で死亡した同市博多区の花田盛幸さん(44)、妻の美佐代さん(44)ら3人は病院の外ではねられたことも判明。長女も近くにいたが、けがはなかった。
博多署は5日午後、容疑を同法違反(過失運転致死傷)に切り替え、松岡容疑者を送検した。(2016/12/05-20:15)
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