朴大統領の弾劾案きょう採決 午後5時前後に判明 

【ソウル聯合ニュース】韓国国会は9日午後、本会議で朴槿恵(パク・クネ)大統領の弾劾訴追案を採決する。結果は午後5時前後に出るとみられる。韓国の運命を左右しかねない弾劾案の採決は政界だけではなく、全国民が注視している。

 弾劾案は、前日午後2時45分に報告されたため、国会法に基づき、24時間後の9日午後2時45分から採決の手続きを始められる。これに伴い、本会議はこの日午後3時に予定されている。丁世均(チョン・セギュン)国会議長は「定時(午後3時)に直ちに本会議を行う」と予告した。

 国会議員の3分の2(200人)以上が賛成すれば、弾劾案は可決される。朴大統領の職務はすぐに停止され、黄教安(ファン・ギョアン)首相が代行する。

 野党・無所属の国会議員172人全員が弾劾に賛成を表明しており、与党セヌリ党の128人の決断が可決の鍵を握ることになる。

 可決されれば、憲法裁判所が180日以内に弾劾の可否を判断する審理作業に入ることになり、「大統領の任期短縮」という未曾有の事態につながる可能性もある。これは2017年12月に実施予定の大統領選が前倒しされることを意味するため、早くから保革が対立する状況になると予想される。

 このため、弾劾に反対してきた与党執行部は本会議直前まで否決に向け全力を注ぐ予定で、野党3党は前日から徹夜で可決に向けた総力戦を展開している。

 現在としては可決される可能性が高いとみられている。ただ、可決の鍵を握るセヌリ党の非主流派が弾劾理由から2014年の旅客船セウォル号沈没事故当時の朴大統領の「空白の7時間」関連部分を削除するよう求めたのに対し、野党は修正せず、原案を維持したため、予測不可能な状況が展開されるとの観測もある。

 弾劾案が可決されても野党側は朴大統領に対する下野闘争を続けるとみられ、与党とのせめぎ合いが続くとみられる。

 弾劾案が否決されれば、与野党いずれも逆風に見舞われ、政局は大荒れになると予想される。

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