2004年以来、12年ぶりに韓国大統領の職務執行権限が停止した。10月末に朴槿恵(パククネ)大統領をめぐる疑惑が表面化した際、この結末を予想した政治家はほとんどいなかった。9日、与野党は口々に「国政の安定」を叫んだが、次の大統領選に向けて動きが激しくなりそうだ。
「賛成234」。9日午後4時すぎ、丁世均(チョンセギュン)国会議長の声が響くと、「うわー」という議員の声が拍手とともに議場内にこだました。1カ月半にわたる曲折の末、朴大統領の職務執行権限停止が決まった。
「国民の本音がどこにあるのか、わからなかった。まるでトランプ現象を見ているようだった」。9日の弾劾(だんがい)訴追案への投票を前に、与党セヌリ党の国会議員の一人はこう語った。朴氏や与野党から様々な事態収拾策が入り乱れたが、どれ一つ世論を納得させられなかった。
同党の金鍾奭(キムジョンソク…
残り:4390文字/全文:4756文字
トップニュース
新着ニュース
おすすめコンテンツ
※Twitterのサービスが混み合っている時など、ツイートが表示されない場合もあります。
朝日新聞国際報道部