来年度予算案 一般会計総額 過去最大97兆円台で調整へ

政府は、来年度予算案について、高齢化で社会保障費がさらに増えることから、一般会計の総額を当初予算で過去最大の97兆円台とする方向で調整を進めています。
来年度予算案の編成作業で、政府は、高齢化で膨らみ続ける社会保障費について、医療や介護の分野で一定の所得がある高齢者の負担を増し、高齢化による伸びを5000億円程度に抑えることを目指していますが、それでも初めて32兆円台を超えることになります。

また、公共事業費は、今年度の当初予算並みのおよそ6兆円、さらに、防衛費は、北朝鮮による弾道ミサイル発射への対応などを強化するため、過去最大となる5兆1000億円程度を計上する方針です。

こうしたことから、政府は、来年度予算案の一般会計の歳出総額を今年度の当初予算を上回る過去最大の97兆円台とする方向で調整を進めていて、今月22日の閣議決定を目指しています。

政府は、これと併せて、この夏以降の台風や大雨による災害復旧費などを手当てするため、今年度の第3次補正予算案を編成することにしていて、円高の影響で法人税収が大幅に落ち込む見込みであることなどから、リーマンショック後の平成21年度以来、7年ぶりとなる年度途中の赤字国債の追加発行を行う方針です。