板橋区の
松島みちまさ区議会議員が自民党を離党し、無所属になった。
政治家が自身の政治信条にもとづき、所属政党を選ぶのは各自の自由に属することだが、
それにも一定のルールもしくは規律が必要だろう。
そうでなければ、政治家を議員に選出する有権者を混乱させることになってしまう。
松島区議の今回の離党劇で決定的に問題なのは、
板橋区議会の議会運営のルールを、自分勝手に悪用していることだ。
松島区議が自民党を離党し、無所属会派になったのは5月31日だが、
その直前の28日の臨時区議会は、各議員の所属委員会を決定する議会だったが、
この時点では松島区議は自民党の一員として
「企画総務委員」のポストを得ている。
所属委員会は区議会各党(会派)の協議により、各党の議席数に応じて配分されるのが、
板橋区議会のルールとなっている。
企画総務委員会は、区政の根幹について取り扱う委員会なので、
各党とも、ぜひほしいポストであるが、これも議席数に応じて配分するルールにしたがって、
少数政党(会派)に配分されなくても、全員が同意している。
松島区議は、一人会派の「無所属」では決して得られることのなかったポストを、
「自民党」所属であったからこそ得られることができたのである。
私も直後に「無所属」になることなど、知る由もなく、
「松島企画総務委員」に賛同してしまった。
多数党である自民党に与えられたポストであるから賛同したのであって、
一人会派になることを知っていたら、同意するはずもない。
政治信条にもとづく「離党」であるならば、
議会ポストを決める28日前に、離党を明らかにすべきだろう。
自身に有利なポストを得るまでは多数党を利用し、
直後に離党する松島区議の行動は、
ある種の詐欺的行為だと思う。
(いちばんの「被害者」である自民党がだまっているのも不思議だ)