中学教師が生徒に「つぶしてやる」 仙台市教委が処分検討

中学教師が生徒に「つぶしてやる」 仙台市教委が処分検討
仙台市の中学校で、運動部の顧問をしている50代の男性教諭が、生徒に対して「つぶしてやる」などと発言していたことが明らかになり、学校側が生徒の保護者に謝罪しました。仙台市教育委員会は、この教諭の処分を検討することにしています。
仙台市教育委員会によりますと、先月上旬、仙台市青葉区の中学校に通う2年の男子生徒の母親から、「息子が部活の顧問の50代の男性教諭から『県の指定強化選手に選ばれたのをつぶしてやる』などと言われた」と、相談が寄せられたということです。仙台市教育委員会が学校側に確認したところ、この教諭は、「強化選手として頑張れという意味で言ったつもりだったが、きちんと伝わっていなかった。軽率で短絡的な言葉だった」と発言をしたことをを認め、校長と教諭は保護者に謝罪したということです。今回の問題を受けて、この教諭は部活の顧問を辞め、男子生徒の授業を担当する際には校長や教頭が立ち合っているということです。仙台市教育委員会は、不適切な指導だったとして、この教諭の処分を検討することにしています。

中学校の校長は、「生徒を気持ちの面で傷つけ、大きな苦痛を感じさせてしまい、大変申し訳なく思っている。今後は生徒の不安や苦痛を取り除き、学校生活を積み重ねられるように家族と相談して対応したい」と話していました。また、教諭の処分については、「生徒はいじめの実態調査の中で、この顧問の教諭からいじめを受けていると回答している。生徒がいじめられたという認識を持っていることを重く受け止め、市の教育委員会と処分を検討したい」と話しています。

仙台市教育委員会の大越裕光教育長は、9日開かれた市議会の本会議で「本来、いじめの防止を生徒に指導すべき教員がこのようなことを行ったのは、決して許されない。つらい思いをした生徒や保護者におわび申し上げます」と述べ、謝罪しました。そのうえで、「市内の中学校には、生徒に対する適切な指導を改めて徹底していきたい」と述べました。

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