もっと自由に。「百人百様の暮らし」を創出したい。
"iemoを通じて広まった情報によって、もっと自由なライフスタイルを築く人が増え、彩り豊かな日本になるとうれしいですね。"
2年間の専業主婦経験を経て村田マリさんが立ち上げたのは、
住まい・暮らしの情報が集まるキュレーションメディア「iemo [イエモ]」
素敵な住まいづくりや、楽しく家事をする知恵がいっぱい。
大学卒業後に株式会社サイバーエージェントに就職、26歳のときにソーシャルゲーム事業を展開するコントロールプラス株式会社を立ち上げました。事業は順調でしたが、プライベートでは1歳に満たない子供が病気にかかってしまい、以前からあった買収の話を検討し、2012年に会社を売却して専業主婦になりました。
家のことに専念しながら、今後のキャリアを見据えたいと考えていたなかで、主婦の仕事は24時間365日、休みがないことを経験しました。もっと効率的に家事をしたいと思いましたが、ゆっくり時間を使って調べものをする時間もなく、また当時は情報そのものも不足していました。そのときに暮らしの知恵というものは意外と広く知られていないのだと気づいたのです。
ちょうど同時期に、スマートフォンの普及が進み、情報流通のパラダイムシフトのなかでコンテンツは不足していました。起業にはグッドタイミング。主婦が求める情報に対して豊富なコンテンツを提供し、スマートフォンからスピーディーに得られるようにしたら便利で、かつビジネスでも勝てると考え、2013年12月にiemo株式会社を立ち上げました。
共感できる情報のシェアでユーザーが増える
iemoは「スマホ×家・暮らし」をテーマに大量の情報を集め始めました。Facebookでは「目からうろこ!」と思える記事を配信したところ、2014年上半期には情報のシェアが急速に進みました。
ソーシャルメディアの登場により、誰でもリアルタイムに情報を発信でき、ネット上には圧倒的な量の多様な情報が流れるようになりましたが、Facebookはその情報流通革命の中心にいることは間違いありません。UIは素晴らしく、「暇つぶし利用」としても数分間に役立つ情報を入手できるのです。
Facebookにはiemoのユーザーになり得る主婦層が多くいて、家事の合間にアプリを立ち上げてすぐに興味ある情報に触れることができました。家や暮らしの記事について意見交換も可能で、情報の深堀りもできます。Facebook上で「いいね!」や「シェア」が増えると、iemoは口コミ的に知名度が高まり、iemoの「家事を革命したい」という価値が共感とともにシェアされたことはブランディングにも有効でした。それらを短期間に実現できたのも、iemoとの親和性が高かったことはもちろん、Facebookが人から人への伝播に効果的なアルゴリズムを有しているおかげだと考えています。
iemoを起業後、約半年後には株式会社ディー・エヌ・エーによる買収の話がありました。iemoを住まい・暮らしづくりのプラットフォーム運用事業として、中長期にわたってサービスを充実させていきたいと思いから合意。2014年10月に傘下に入りました。2016年現在、キュレーションプラットフォーム事業では、iemoをはじめ全10ブランドを展開し、ディー・エヌ・エーの二大注力事業の一つとして事業を推進しています。
情報によって多様で自由な暮らしを
1400万人のユニークユーザーが集うiemoは、今もFacebook上で多数の「いいね!」を獲得し、好感度が上昇しています。Instagramでも写真で直感的に「素敵なインテリア」が見つかると人気。それぞれのSNSで関心を持ってくれる人が増え、幅広い年代の人に利用いただいており、iemoで紹介した商品等の購入率も高まっています。2020年にはスマートフォンで住宅購入の意思決定をできるようにするのが目標です。
私自身、学生時代は海外でアパートメントを借りて暮らしたり、現在も住居はシンガポールにあり、それぞれの国での暮らしの特色を感じています。暮らしは、「百人百様」の彩りがあっていいと思うのです。知識があれば自由になれる。iemoを通じて広まった情報によって、もっと自由なライフスタイルを築く人が増え、彩り豊かな日本になるとうれしいですね。
Website: iemo.jp
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