データセクション橋本大也さん@daiya)のもとでインターンとしてインタビューに行ってきました。

今回はインタビュー9人目!
コントロールプラスの村田マリさんです!

コントロールプラス 代表取締役社長 村田マリさん

1978年生まれ。
早稲田大学文学部を卒業後、サイバーエージェントに入社。4年間で子会社3社を含む6事業部の新規プロジェクトの立ち上げなど を経て、2005年3月に独立、ウェブ制作会社『コントロールプラス株式会社』を設立。同年8月からは自社でデートスポットのクチコミ情報サービス『デー ト通(http://www.date2.jp)』を開始。
Twitter:@mary_ctrl_plus
Blog:デートに使える!女社長の東京グルメスポット日記★


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どんな大学生でしたか?

2年の後半くらいにパソコンを自分で買ってからはインターネットにはまって
コミュニティサイトを作って、没頭してるうちに学校行かなくなりました。

コミュニティサイトを作っているうちに集まった人たちでリアルでイベントをやって、
音楽イベントを自分でプロデュースするようになりました。
それでレコード会社やいろんなところにスポンサーをしてもらって、
イベントを4回くらいして自分で稼ぐということを大学時代に体験してみました。

私はネットが好きで掲示板サービスを作っていたんですが、
そこに集まった人に対して企業が広告を打ちたい、
商品を売りたいというニーズがあってお金を出してくれたんです。

自分自身は学生だというイメージが強かったので、
人がたくさん集まっていることがお金をもらうに値する価値があるとことが
よくわかっていませんでした。
だから実際お金が入ったときにけっこうびっくりしました。

 

起業のきっかけはなんですか?

きっかけはいきあたりばったりなんですが、一番最初にフリーでもらったお仕事が
上場企業のお仕事で
、個人の口座にお金を払えないので法人を作れと言われて
慌てて作ったのがきっかけです。

個人で仕事をやっていたのは1カ月くらいで、それ以前は会社に勤めていました。

そこを出たきっかけは、会社の中で制作をしている中で限界を感じたので、
自分自身でもっと仕事に打ち込やすみ環境を作ろうという向上心からです。

必ずしも絶対起業しようって決めていたわけではありませんでした。

 

経営者に大切なことってなんですか?

ポジティブにものごとをとらえることです。

たとえば、会社を作るのは普通に勤めて働くというのと比べると基本的には
マイナスのことしかありません。

さっきはいいことばっかりっていいましたが、会社は倒産するかもしれない、
自分の職業は安定しないし、永遠に安定なんてありません。

社員さんに勤めてもらうということはその人の人生を預かるという重い責任があるし
預かっている人に対しても小さいミスや彼らの決定に対して全ての責任を負うというのが経営する人間の役割だと思います。

一般的に考えたら終身雇用とか安定的に給料が入ってくるところに勤めていた方がそんなに悩まなくてもいいし、背負わなくてもいい重責みたいなものは訪れません。

より重いものを背負っていくというのは、人によっては煩わしいことばかりです。

そういうことは真面目に考えると、やらないほうがいい、リスクだらけだと思ってしまうので、そういうことに対してそれすらも楽しいと思える前向きさが必要です。

たとえば、ミスや謝罪、事故、トラブルなど毎日何でもたくさん起こります。
そういったもの一つ一つにガラスのハートで傷ついていたら神経がもたなくなるのでとにかく楽観的に受けとめること。それだけです。

 

影響を受けた本を教えてください

仕事をする女性を励ますという本でケイト・ホワイトさんという女性が書いた
「「したたかな女」でいいじゃない」です。

海外の雑誌の編集長で、彼女が担当した雑誌は売上があがるので有名で
GLAMOUR」とか「CHILD」、「コスモポリタン」の担当でアメリカでは有名な編集者です。

女性がキャリアを求めて働くには多少他の人よりも目立ったりとか、
頑張る必要があります。
女性は真面目で優等生が多くて、私みんなと一緒でいいですって言いますが、
昇進しようとか、どうしても欲しいポジションがあるという場合、私やりたいですって声を上げないといけません。
女性ならではの謙虚さや遠慮があったらできないですよというのをまとめたものです

実際彼女の周りで成功した女性がどう勝ち取ったかというのを見ると、

普通だったらやらないっていうようなぎょっとするようなアクションを起こした結果、
自分が就きたかった役職についているというような事例がたくさん載っています。

それがすごく励みになって、自分自身もそれにしたがってアクションをしていると思います。

 

女性がビジネスを成功させるために何かアドバイスがあれば教えてください

女性らしさといった部分、感性や気配り、細やかさ、仕事を全うしようという真面目さは女性が秀でてると思います。

 

そういうものが活かせる仕事につくことです。

能力もですが、自分の資質を理解したうえで適所につくというのが一点です。

 

もう一点は女性は遠慮しがちな人が多いので何を求めて働いてるのかという
ゴール目標を明確にもつことです。

いくら売上を上げるとか、賞をとるとかなんでもいいですが、
できるだけ言葉に直して自分で認識すること。

それを今目の前にある仕事から1年後、3年後、5年後、10年後に
自分が何をしていたいかというビジョンをもつ。

それに対して毎日コツコツアクションを起こしていくこと。

意外にこの将来どうしていきたいかというのを定めた上で仕事をしている人は
少ないです。

 

女性らしさをいかせる仕事って何だと思いますか?

たとえば営業職が向いています。

営業職って男性より女性のほうが相手のハードルを下げやすいから
アポイントがとりやすいし、コミュニケーションの中で相手のニュアンスを感じとって
こんなのはどうですかって提案するということができます。

だから営業職は売上ナンバーワンが女性という会社は多いと思います。

 

あとは感覚を活かす芸術系の仕事や女性向けの商品開発、
あとは気配りを活かす秘書とか管理総務とか、気を配る事で会社を回すっていう
仕事ですね。

今後は在宅の仕事が今後増えていくと思うので、一つ女性が手に職をつけるというのもあると思います。

 

村田さんは何を求めて仕事をしているんですか?

私は自分の人生が充実していることですね。

一つは自分がこれまで生きていてクリエイター的な性質をもっていることがわかっていて、ものごとを創造するといったところに喜びを感じているので、
創作活動を生涯続けていくと思います。

絵を描いたり、写真を撮ったりというのももちろん好きなんですが、
今は組織を作って自分の作ったプロダクトを使ってもらうことが好きです

今はゲーム事業をやっているのでゲームで遊んでもらうとか、楽しんでもらうこと、
プロダクトを見たり使うことによって人生の中で少しでも影響を与えられるような
何かを創造するということを生涯をかけて追い求めたいです。

 

まずはそれありきで、そのためにはたとえばプライベートを充実させる、
仕事を上手くワークさせるためにはオフを充実させる、休まる家庭をもつといったこともきちんとしていきたいと思います。

クリエイティブなものを作るという意味では、私はインプットの時間がないと
アウトプットができない人間なので絵を見るとか、旅行に行くとか知らないものに
触れる体験をもって、自分の感性や五感を磨きながらクリエイティブな活動を
生涯ずっと続けていきたいですね。

だからインプットする時間も持ちつつ、精神的な安定のために家庭ももっていきたいと思ってます。
それが上手くバランシングするように会社の形態とか一緒に働いてるメンバーとかを工夫していきたいです。

 

そういうビジョンはどうやって決まっていったんですか?

生きていく中でだんだんと変っていくものだと思います。
日常の中で一番大事なことは、それをやってる人の存在を知ること。

全く自分が知らない世界のことをやりたいって思いつくのは難しいので、
自分が目標にできる人を見つけて、その人みたいになることができるか、
なれるとしたら何歳くらいの時か、その人はどうやってそうなったのかという
略歴のようなところから自分自身がその人と同じような人生を歩むには
どうしたらいいかを考えることです。

 

女子学生がキャリアを考える上で今後何をしていくべきだと思いますか?

まずは自分が何が好きかを知る。

好きなものを仕事にしたいかどうかにもよりますが、
仕事にしたいのであればどうやったらそれができるかという筋道を徹底的に調べる。

就職の本に書いてあるルートって、正攻法すぎてみんなが集中します。

でも、世の中にはショートカットや脇道っていくらでもあるんですよ。

だからその変則的な動きをする余地を残しておくということです。

正攻法を知らなければ、何が脇道かわからないので、正攻法を調べた上で
何が必要とされるのかを知り、自分がそれを持っていたらこっちからも行けるはずだという分析に時間をかけるべきです。

最初は自分の好きなものは何かということの先の目標を1年生くらいで見つける。

2年生くらいまでの間にバイトとかをしながら行きたいところの周辺環境を調査しておいて、3年くらいで実際に脇道を行ってみる。

そうやって動けばいいと思います。

女子学生はとにかく真面目に考えすぎで、正攻法の中でマニュアルどおりにやろうとするので他の人とかぶってしまいます。

そうすると、声の大きい子や成績が優秀な子とかズバ抜けたとこでフィルターにかけられてしまうのでそこを通過するのが難しくなります。

でも、もっと事前に脇道から手を打っておけば、バイトからそのまま就職しましたっていう例もたくさんあるので、ちゃんとアクションをすることが大事です。

 

正攻法以外の発想をするにはどうしたらいいんでしょう?

まず正攻法はないと思うこと。

そのルートはないという前提でそれ以外しか考えられないことにして考えます。

私は人のつながりさえあればなんでもできると思っていて、人を知ってる限り何人かをつないでいくと必ず目的地に到達します。

だから、こういう人知りませんか紹介してくださいっていうのを繰り返すと大丈夫だと思います。

「学生です、勉強させてください!お金はいらないので1週間だけでも使ってください」って頼み倒せば、

学生ってすごい免罪符で、スーパーマリオでいうとスター状態。

学生っていう名前のもとだったらどんな無茶言っても「まぁ、学生だし」って許されると思います。

学生って大人をそうさせる魔法のフレーズで、「学生です、がんばります!」って若さと元気のよさでアピールすれば絶対人につながります。

そこからは「私こうなりたいんですけど、どうしたらいいですか」って先輩に聞きまくると、気づくとそこに収まってるものです。

 

そういう経験ってありますか?

大学生の時に音楽のイベントをしていて、音楽業界に勤めたいと思っていました。
それで音楽業界も面接を受けたんですが、倍率がすごく高くて結局どこかのフィルターで落とされてしまう。

そのかたわらネット業界も受けて受かったので、結局ネット業界に行ったんですが、業務の一環でテレビ局での仕事がたまたまありました。

その中で秋元康さんに現場で何回かすれ違うことがあったんです。

そのときに、ケイト・ホワイトさんの本を参考にして、
とりたい仕事があるんだったらとれ!ということで秋元さんのところに行って、
「私、秋元さんと仕事したいんですけど、どうすればいいですか」って社会人3年目くらいの時に言ったんです。

当時12こくらい上の大先輩が秋元さんとやってた仕事があったんですが、
それがすごく羨ましかった。

それである日、秋元さんのところに行って、
「私は秋元さんと仕事がしたくて、私が担当になったらこういうことがしたいです」っていうことを言ったら、
「君面白いね」って言われてまた連絡してって名刺をもらえました。


ふつうはそこで終わりだと思いますが、私は次の日に秋元さんの携帯番号に本当に一緒にやりたいんでお願いしますって電話しました。

そうしたら担当をその人と変えてくれたんです。

そこから1年半くらい秋元さんと仕事ができて、音楽業界でいうと、
20年か30年か勤めあげてやっとできるかできないかという仕事を3年目くらいの私が、毎週秋元さんと携帯で打ち合わせをしたり、夜中に芸能人と飲み会に行ったりした訳です。
これ、すごいショートカットしたなあ、真正面から音楽業界に入っていたら今の仕事や友人関係は全然なかったなあと思いました。

それで横から入ることを見つけたというのは本当によかったと思っています。
 

 

でも、それって行動力あるのみなんです。

ふつうならいきなり自分を売り込んだり、同僚と仕事を変えてくれって女の子の感覚からするとありえないでしょう。

でも欲しいものがあって、目の前にそれに到達できるチャンスがあった場合、
とれば行けるし、永久に手も声も出さなかったら、とれないに決まってるでしょう。

たなぼたでいつか落ちてくることなんてないから、結局アクションをとるかとらないかの違いだけな気がします。

 

すごくパワフルなんですね!

それはよく言われますが、私は実は引きこもりで、
コミュニケーションはあまり得意じゃないんです。

自分が欲しいもの、目指しているものがはっきりわかっていて、
それに近づくためのルートもたくさん考えています。

いずれかのタイミングって全ての人に平等に訪れていると思うんです。

ただ、一瞬すぎて駆け抜けてるだけ。

でもそれをわかっていれば掴むことができるので、
私はアンテナをいつでもはっておくといいよと思います。

何がほしいかわかってない人が多すぎるんだと思います。

 

一番興味のあることはなんですか

事業のゲームです、その先には投資。

仕事は楽しくて、あんまり生きてて辛いって思うことはないです。

これは楽観的だから。

その都度その都度ポジティブに受け止めるという癖がもうついたんでしょうね。

これは人の捉え方次第だと思いますが、人はもともとゼロベースでスタートする。

だから今あるものがなくなったとしてもまたゼロからやればいいんです。

借金とか人に迷惑をかけることはやりたくないですが、
自分自身がもう一回ゼロからやり直すだけなら良いっていう考え方です。

 

一番最悪なパターンを考えてみるんです。

でもその想像が一番マイナスでその状況になることってないんです。

そのバッドシュミレーションを一通りやっておくと、
実際それよりライトなことが起こってもあのシュミレーションよりはましだよねって

思えるのでメンタル的なショックが少ないし、耐性がもうできています。

これを短時間でできるようになりました。

うちの会社はデザイン業務をやってたんですけど

それをゲーム事業に切り替えたんです。
それは役職も取引先も変わるから下手すると全員職を失うってことになります。

そういう時に何が起こるかってことをシュミレーションをして、こうなったらこうするって対策を考えておく。

知り合いの会社に引きとってもらうとか、借金を負ったら何年間はこういう働き方をするとか。

 

そういうのを考えておくと悪いことが起こったときに自殺するほどのことはないな、
じゃあ、やろうって思えるんです。

変えるということは自分がそのほうがよくなると思ってやることだから、
最悪の可能性も考えつつ、失敗してもあらかじめ考えていた結果なので
そっちの結果になったかってくらいでもう一回ゼロからやり直します。

世間的にはタフということになるかもしれませんが、私は考え方次第だと思っています。

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あとがき
インタビュー9人目は村田マリさん
今回初めて女性社長でした!
 
 同じ女性ということもあり、仕事の話、生き方の話、
なんでも聞いてみたいと思いついついいろいろ質問してしまいました。

自分の好きなもの、したいことを知ること。
どうすればそれがわかるのかその方法はよくわからないけど、
今まで自分が好きだと思ったもの、興味が向いたものって何だったかなって考えてみようかと思っています。 


普通ではしない、ぎょっとするようなアクションでもとってみて、
実際仕事をとってしまう。
そんなパワフルさは私も今すぐ真似してみたいと思いました。

女性として何が向いているのか、どう働いて、どう生きていくのか。
これから自分と向き合って考えていかないといけないことだから、
いろいろ参考にしたいです。


キャリアを考えるときにも正攻法以外の攻め方を考えて実践するっていうのは

面白いし、これからやってみたいです。
学生っていうのはすごい免罪符で、無敵状態っていうのは面白いです。
もっと図々しく行動を起こしちゃっていいのかな。

学生です!って興味を持ったところに飛び込んでみる、
そこで私こんなことがしたいんです!って言う。
まずこれをやってみようかと思います。

秋元さんとの仕事のエピソードを聞くと、

私もそのくらい大胆にアクション起こしてみよう!って思えます。