奈良県警 警察官 事前承認得ずGPS端末使った捜査

奈良県警 警察官 事前承認得ずGPS端末使った捜査
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奈良県の警察署の複数の警察官が、おととし、内規で定められた事前の承認を得ずにGPS端末を使った捜査をしていたことが捜査関係者などへの取材でわかりました。奈良県警察本部は今後、処分するかどうか検討することにしています。
捜査関係者などによりますと、おととし12月、奈良県の高田警察署の複数の警察官が、トラクターの窃盗事件の捜査で、その後、盗みの疑いで逮捕・起訴された男の行動を確認するため、男が予約したレンタカーのトラックにGPS端末を取り付けたということです。

奈良県警察本部は、GPS端末を使った捜査を行う際、内規で事前に刑事部長の承認を得ることなどを定めていますが、警察官は承認を得ないまま、個人で購入したり、業者から借りたりした端末を使っていたということです。

奈良地方裁判所葛城支部で行われている男の裁判で、証人として出廷した警察官の1人は、「備品のGPSを使おうと思ったが、すべて使用中だったので私物を使った」と証言しました。

この裁判で被告側は、「知人に頼まれてトラクターを運んだだけで、盗みとは知らなかった」などと無罪を主張しています。

奈良県警察本部は今後、処分するかどうか検討することにしています。