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記者の眼

IT現場の“ブラック職場化”を防ぐ手抜きの秘訣

島津 忠承=日経SYSTEMS 2016/12/09 日経SYSTEMS

 電通の長時間労働の問題が大きな注目を集めている。一連の報道で「顧客の要求に何が何でも応えようとする価値観がある」という話が印象に残った。この価値観が、長時間労働が常態化した要因の一つになっていることがすぐ想像できたからだ。

 例えば、顧客が納期直前になって追加の要求を出し、しかも納期はそのままでと通達してきたら、残業してでも応えざるを得ない。これが続くとたちまち残業が膨れ上がり、いわゆる“ブラック職場”と化してしまう。

 顧客や利用部門の要求にいかに応えるかという悩みは、IT現場にとっても他人事ではない。受託開発の現場はもちろん、運用現場にも当てはまる。顧客や利用部門から追加開発などの要求が次々と入ってくるために、本来取り組むべきタスクがなかなか進まないといった声を取材でよく聞く。

 顧客や利用部門の要求だけに、「負荷が増えるから無理だ」ときっぱりとは突っぱねにくいだろう。とはいえ泣き寝入りして、「相手が悪いからどうしようもない」と愚痴をこぼすだけでは、ブラック職場に片足を突っ込んだ状態といえる。

ビジネスに貢献するかどうかでタスクを“仕分け”

 ではどうしたらよいだろうか。筆者は、ITエンジニアが自ら顧客や利用部門に「働きかける」ことを提案したい。ここでいう働きかけとは、要求に応えるために必要なタスクとそれにかける時間が、顧客や利用部門にとっての価値を生むのか、つまりビジネスに貢献するのかを客観的に提示することだ。

 価値を生まないタスクという共通理解を作れれば、そのタスクを無くしたり、減らしたりすることに理解を得やすくなる。オージス総研の漁 健弘氏(ソリューション開発本部 エネルギーソリューション第二部 リビングシステム第一チーム リーダー)らのチームの取り組みが参考になる(写真)。

●写真 オージス総研の漁 健弘氏(中央)とチームメンバー
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